北海道・札幌発・だべさ通信5

小樽のニシンは孵化事業のたまものであった

ニシン
Pocket

PR

 

『今年も小樽の浜で、群来(くき)が見られたと新聞に出ていましたね』
ホテルノイシュロス小樽の送迎車のおじさんに話しかけてみました。
(群来=産卵の為にメスのニシンが海岸に寄ってきた所に、オスのニシンが来て精子を放出するので海が白く濁る現象)

 

 

■ 現在の小樽に来るニシンは北海道生まれ

「そうなんですよ、まだまだ少ないですがね。と言ってもね、今、小樽で獲れているニシンは昔のニシンとは違うんですよ」
おじさんはハンドルを握りながら、後ろに座っている私達に声がよく聞こえるように、時々、首を横に向けながら話してくれます。
『昔のニシンと違う??』

 

 

「ええ、昔 小樽で獲れてたニシンは、樺太あたりに住んでるニシンと同じニシンだったそうですよ。それが獲り過ぎや、山林の伐採でこのあたりにはいなくなっちゃったんです。今穫れてるニシンは、石狩で養殖して放流されたものなんです。DNAでわかるそうですよ」
『へ〜ニシンのDNAね〜〜』

 

 

「小樽のニシンは若いうちに産卵するらしいんだよね、だから樺太のニシンに比べると体も数の子も小さいのさ」
そうなの!
『生物界では、数が増えすぎると食料事情を考えて体が小さくなると聞いた事がありますが、小樽のニシンは数が少ないのに、どうして体が小さいうちに産卵するのでしょうね?』

 

 

おじさんは、ハンドルを大きくに左にカーブさせながら
「ああ、動物の数が増えすぎると体が小さくなるっちゅうのは、少ない食べ物で生きるためって言うもね。ここのニシンは逆に、数が少ないので、早く継ぎの世代を増やさなきゃいけないってわけで、早熟で卵を産むらしいです」
なるほど〜〜!!
小ちゃいって事は、色々考えがあっての事なんだね。
私も、色々考えがあって小さいのかもしれない・・・その考えが浮かばないけど。

 

 

「でもさ、温暖化で水温が上がってるからね、冷たい水が好きなニシンはこれからどうなるかなあ」
なるほどねえ。車に乗ってた、たった15分程度の間に、なんだか学校の授業を受けたみたいな充実感。
『勉強になりました』
「いえいえなんもなんも」

 

 

樺太在住のニシンたちが、昔この辺でも泳いでいたご先祖様を思い出して、北海道まで降りて来てくれたらいいのになあ。
そこで、道産子石狩出身ニシン達と出会ったら、新たな未来が開けるかもね。

 

 

■ 小樽のニシンの孵化事業は、羽幌、厚田、浜益のタッグで支えられている
TOMUKUN さんから、とても為になるコメントを頂きましたので、文章そのままに、こちらでもお伝えしたいと思います。

 

 

『ニシンの稚魚は毎年放流した結果今日があります。稚魚は羽幌町にある北海道栽培漁業振興公社 羽幌事業所で孵化し育てられた約6センチの稚魚を厚田、浜益から26~27万尾、石狩新港から20万尾を毎年放流していました。最近は分かりませんが2010年までは放流していました。もしよければインターネットで「石狩えりすネットテレビ」で検索し「チャンネル別」の「厚田だより」№87で放流の様子が。今年のニシン漁の様子は№2でも見れます。ちなみに私が撮影編集したものです。アドレスは「http://www.i-eris.tv/」です。』

ニシンの卵は接着剤が付いみたいにくっつく沈性卵
 >>
北海道で食べきれないほど捕ったニシンはどうしたか >>

ニシン

 

< 関連記事 >


ホテル ノイシュロス小樽の時間はゆっくりと、こちょばく流れる
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/391995712.html?1472782691

小樽の祝津に残る2つのお話し
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/391995716.html?1472783596

ホテルノイシュロス小樽の窓から見えた野生のトド?!
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/391996055.html?1472788693

ホテルノイシュロス小樽は婆ちゃんに優しいバリアフリー
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/391996110.html?1472791792

おたる祝津花火大会 2013、天国からも見えますように
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/391996288.html?1472791966

ホテルノイシュロス小樽のランチ クレアを食べてきました
http://dabesatuusin4.seesaa.net/article/400449154.html?1472804252

ホテルノイシュロス小樽の予約 >>

面白かったらポチっとね。


人気ブログランキングへスポンサーPR



Pocket

6 Comments

  1. すみれ

    すごい詳しい!!
    漁師さん(運転手さん)とお客さんの会話みたいですね
    ニシンが養殖とは?ちょっと残念
    なるほど早熟だったんですねー?勉強になりました
    今日はバレンタィンデーですね
    チョコを持って 愛の告白?日頃の感謝?・・・
    色んなことが 織り成す日となりますね 幸多かれ!

    Reply
  2. へろへろ

    また一つ知識が増えました。樺太のニシンが帰ってきてくれたらいいですね。

    Reply
  3. TOMUKUN

    こんばんわ~ご無沙汰をしています。ニシンの稚魚は毎年放流した結果今日があります。稚魚は羽幌町にある北海道栽培漁業振興公社 羽幌事業所で孵化し育てられた約6センチの稚魚を厚田、浜益から26~27万尾、石狩新港から20万尾を毎年放流していました。最近は分かりませんが2010年までは放流していました。もしよければインターネットで「石狩えりすネットテレビ」で検索し「チャンネル別」の「厚田だより」№87で放流の様子が。今年のニシン漁の様子は№2でも見れます。ちなみに私が撮影編集したものです。アドレスは「http://www.i-eris.tv/」です。

    Reply
  4. ぽぷら

    TOMUKUN さんへ
    こんにちは。
    とっても勉強になりました。
    現在のニシンの事を私同様に知らない方の為に、改めてブログに載せさせて頂きました。
    ありがとうございます。

    Reply
  5. ぽぷら

    すみれさんへ
    そうなんです。きっと、送迎の車の中でお客さんを退屈させないように、案内を交えてくれたんじゃないかな~と思いました。
    ホテルの心配りがいいですね。

    Reply
  6. ぽぷら

    へろへろさんへ
    そうそう、私もそう思いました。
    樺太のニシンと、道産子ニシンのカップルができたらもっといいのになあと思います。

    Reply

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA