スポンサーPR
聾(ろう)の方たち(耳の不自由な方たち)とお会いする機会があり、居酒屋さんにおじゃますることになりました。
私の席の向かいの男性も、その隣の女性も ろう者でした。
”ぽぷらです、こんにちわ”(これは大丈夫、手話できる)
二人とも、私にもわかるようにゆっくりと、手話で話して下さいます。
『手話はいつから始めましたか?』
”昨年からです。まだまだヘタです”
『そうですか、焦らずゆっくり覚えて下さいね』
”は、はい、よろしくお願いします”
始めは初級レベルの手話だったけど、そのうち、もう私には何を話しているのかわからなくなっちゃった。
シュシュシュのシュ!パパパのパ!
な、なになに?
傍にいた通訳さんが教えてくれたので助かりました。
彼はスマホを取り出すと、誰かとフェイスタイム(テレビ電話)を始めました。
え?私にも話してみよって?
スマホをこちらにサっと向けると、むこうで、彼の奥様がニコニコしてる。
”こ、こんにちは”
『がんばって』って言ってる。
”は、はい、がんばります”
なるほど!スマホって便利だ!
『僕の口の動きだけで何といっているか答えてみて下さい(通訳さん)』
彼はそう言って、手話をせずに口だけを動かしました。
”わかりました タ・マ・ゴ って言ってます!”
『いえいえ、僕は タ・バ・コ って言ったんです。口の動きだけでは伝わらないでしょ。でも以前は手話は禁止で、口の動き(口話)だけで理解しなさいって習ったんです。でも今は手話も使えて便利だよ。(通訳さん)』
そうなんだ、生まれつき耳の聞こえない人だと日本語を聞いた事がないのだから、口の動きだけて言葉を覚えよというのは大変だよね。
それから、子どもの頃のことや、ろう学校の事など、いろんな話を通訳さんを通して聞く事ができました。
『僕はね、子どもの頃、ハナたらしてたよ』
男性は、鼻に指をあててから(下がる)のしぐさ。
わかるわかる!
”私も、時々、ハナたらしてました”
『エー!はっはっは・・・・・』
そのうち、席のこっちとあっち、そっちと向こうでも、会話をしている人がいる。
誰が誰と話しているの?
すごい、手話は声を出さずに遠くの人ともスラスラ話せちゃう。
時間が過ぎる頃にはもう手話どころじゃない、身振り手振りで終わっちゃった。
帰宅して、なーんかお腹がすいてるのに気づきました。
手の動きから目が放せなかったので、料理をあんまり口に運べなかったんだね。
私としたことが、珍しい事もあるもんだ。
でもまたひとつ、見えなかった世界が少し見えました。
= 北海道の人気ブログが満載 =