北海道・札幌発・だべさ通信5

ちょっとコワい押し売りっぽいおじさん

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ピンポ〜ン。はい。
たまたま玄関にいたもので、相手が誰ともわからずに開けてしまいました。
そこに立っていたのは知らないおじさん。
私が開けた扉の取っ手をググっと引き寄せ、膨らんだ黒いボストンバッグを玄関の中にドサっと置きました。

 

もうこっちのもんだと思ったのか、おじさんはその場でしゃがみこみ、
「あのさあ、奥さん・・・じゃねえや、おねえさんだよね〜 おねえさん」
そこまで大きな声で『奥さん』と言っておきながら訂正するか?普通。

 

 

おじさんはバッグのチャックをシャッと開けると、中にはオレンジが6個くらい入ったビニール袋が2つ入っています。
「オレンジ持ってきたんだけど」
『え、オレンジ、ウチは食べないからいりません』

 

「なに、食べねえってか?」
このおじさんは、本当に物売りなのか、それとも押し売りなのか?
ぶっきらぼうに大きな声で売り込むおじさんに押し売り感が脱げきれない。

 

いや、それだけならまだしも、
”金だしな・・・” とかなんとか言われるかもしれない。
イザとなったらどう見たって私よりも爺ちゃんだから戦えなくもないけれど、武器を持ってたらどうするべ。

 

 

でもここは、穏便に帰ってもらわなくっちゃね。
幸い奥には次男がいたので、大声で叫べばなんとかなるもね、だからちょっと強気になれる。
ベシっと言ってやらねばベシっと。
『ウチね、みんなオレンジ食べないんです』ベシっと言ってやった、顔で笑って・・・・・

そう言うと、おじさんはチェッと舌打ちをして、今開けたバッグのチャックをシュっと閉じると、バッグをひったくるようにして出て行きました。
・・・・・・・・・・こわ!!
でも、強盗でなくていかったね。

 

 

今度からは絶対に気をつけよ。
それに、おねえさんて言われたくらいじゃ動じませんわよ・・・ちょっとしか。


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