北海道・札幌発・だべさ通信5

真夜中のセンターラインにいた子猫

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夜も更けた頃、頭だけをカーテンのむこうにして外を見ていた旦那さんが言いました。
「あれは、猫がひかれてるのか?」
ええ!!
洗いものをしてた手は、茶の間を横断してからエプロンでぬぐう始末。
窓に駆け寄り、カーテンをめくって外を見てみる。

 

 

車道のセンターラインのあたりに、小さな固まりが、街頭にうっすら照らされています。
” あれ、猫ひかれているの?”
その固まりはビクともしません。
「ひかれているかはわからないけど、猫だよな」
わわ、どうしよう。
もう死んじゃっているのかな。

 

 

ほんの数秒、息をのんでいた見ていたとき、ピョピョピョンと固まりが飛び出しました。
子猫だ、街頭に照らされた子猫は茶色いしましま模様。
ありゃりゃ!生きていたのか!しかもめっちゃ元気!!
道路の真ん中でうずくまっていただけだったみたいです。
後には、白っぽいゴミのようなものが残っているだけ。
そうか、ゴミをあさっていたのかもね。

 

 

やれやれと思ったとき、その白い固まりがビクっと動きました。
やや!!もしかしてまた子猫!この子がケガをしているのか!
さっき走っていった子猫とはきっと兄弟だよね。

 

 

二匹で道路を横断しているところに車が走ってきて、白い子猫がひかれちゃって、茶色い子猫が、
『お兄ちゃん大丈夫!!』『兄ちゃんはいいから早く道路を渡るんだ、車くるゾ!』
『いやだよ、ボクお兄ちゃんといるもん!』『いいから早く行け!!』
『お兄ちゃん!』茶色い子猫は涙をちぎり、歩道めがけて走ったのであった・・・ということか!
白い子猫は、どんな状態なんだろう。もし、目を覆うような怪我だったらどうしようどうしよう・・・・

 

 

と思った瞬間、その白い固まりが、またまた風のように歩道に向かってピョピョピョンピョン!
な、なぬ!
道路で寝転んでいただけかい!
なんちゅうふとどきなガキ猫だべ!道路は遊ぶ所でないっちゅうの。
でももしかしたら、アスファルトの上がひんやりして気持ちよかったのかもしれないね。
暑くて寝苦しい夜に、少しでも冷たい場所を探そうと、布団の上でもがく自分と同じか?
あらいやだ、カワイイ子猫と一緒にしちゃあいかんでしょ?
まあいっか、どうせ姿は見えない文章だけだもの。

 

 

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