葉っぱの先が ”ちまき” のように上手に巻いてあります。
こんな形を作ったのは誰かというと、クモだね。
笹の葉で作った巣もあって、それだともう少し大きな ”ちまき” になります。
虫は苦手だけれど、子どもの頃の私はおてんばだったから、こんな葉っぱをよく開いて遊んだも。
クモの糸が接着剤の役目、葉と葉をすき間なくしっかり接着してあります。
内部は糸のクッションで覆われていて、中にいるのは親クモ一匹と卵のかたまり。
あとで調べてみましたら、親クモは母親の方だそうです。
でね、私が子どもだったある日、やらなきゃいいのに、またまた見つけた”ちまき”の巣をパッ!と開いてみたんです。
そしたら中から子グモ達がワワーっと出てきました。
思わず持っていた手を放し地面に落とすと一気に四方八方にワザワザワ〜〜〜。
見えてきたのが抜け殻のようになった母グモの死骸。
” もしかして母グモが自分の体を子ども達に食べさせていたのか?!”
子ども心にもすぐわかったもね。
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ウィキペディアの内容によりますと
母グモは、卵を産むと巣の中でひらすら卵を守り続ける。
10日ほどで孵化し、その後 子ども達が1回目の脱皮を終えたときが母親の最後の仕事になる。
子ども達が一斉に生きている母グモに取り付き体液を吸うのだ。
敵が近寄れば威嚇して追い払おうとする母グモだが、子グモに対しては抵抗しない。
母グモは身動きができないわけではないのだ。そして母グモはたった30分程度で絶命する。
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世の中に、自分をエサにして子ども達を育てる生き物がいたなんて、すごくない?
母の愛情は底しれぬほど深いのか、それともただの本能だけなのか。
母グモの死骸を見た子どもの私はそのとき、生き物たちの壮絶な生き方を学習したのでした。
このクモ達はフクログモ科の『コマチグモ属』のクモ達で、日本のクモの中では一番強い毒を持っていて、噛まれると頭痛や発熱、嘔吐などのショック症状を起すそうです。
今から思うと、まあ随分危険な遊びしていましたね。
で、この ”ちまき” 開きますか???
いえいえ、とんでもございません。今では私、ノミの心臓ですもん。
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