北海道・札幌発・だべさ通信5

ガヤでランチでございます

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「いらっしゃいませ。本日のランチでございますね」
背筋を伸ばしたウェイターさんが、ちょっとお辞儀かげんに言いました。
景子と二人、ちょっと気取ってホテルで昼食です。だってね、割引券があるんだもん。

 

 

テーブルの上には、ハクション大魔王の出てくるようなオシャレなビンに入っているオリーブオイルらしきものと、ガラスの砂糖壷のような入れ物に粉チーズが入っています。
「ねえ景子、これってどう使うんだべね」ヒソヒソと小声で景子に聞いてみたけど、使った事がないからわからない。
あっちの奥様達は、こういう所に慣れているのかな、着ているものも、なんだか高級品に見えちゃうわ。
「あ、あの、これどうやって使うのですか?」
「こちらは、このお皿の上に少しオイルを乗せて頂きまして、さらにチーズをこのように加え、パンに付けて召し上がりください」
「なるほど、ありがとうございます」やっぱしさ、聞くのが一番ね。

 

 

「お待たせ致しました。魚のソテーとカットステーキでございます」
真っ白い大きなお皿が、ピンクのクロスの上に置かれました。オレンジと黄色のソース、それにレタスが彩りを添えています。
ウェーターさんが遠くから食べるのを見ているのかと思うと、それでなくても不器用なナイフとフォークの位置が定まりません。
この魚、美味しいでございますね。ホホホ・・
「有り難うございます。メバルでございます」
メバル・・・近所の魚屋さんでは売っていない。高級な魚かな?

 

 

家に戻ってその話をしたら、
「メバルって、ガヤだぞ」と旦那さんが言いました。
ガヤ?釣り好きだった父が、釣れなくてもいいのに釣れちゃっう魚だもんだから「またガヤだべ」と言っては、舌打ちしてたガヤ?
ガヤガヤ言うくらい、いっぱいいるから『ガヤ』という名前がついたというあの魚?
別にガヤに恨みがある訳ではないし、今は、そんな祖末にされちゃう魚でもないのだろうけど、子供の頃は、釣り人がそのへんにポイって捨ててた、あのガヤが、ホテルで出されているなんて。
だからランチが安かったのかな?
昔は可哀想な境遇と思ったのに、実はこんなに美味しい魚だったのね。
ほーんと、世の中変わったもんだよね。

 

 

普段のおかずも料理次第でオシャレなるのだから、もっと手間をかけなきゃいけないね。
とはわかっちゃいるけどさ、それはそれ。
家庭の味は家庭の味さ。明日はホッケの開きかな。

 

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