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「きのこ出てねえかな」婆ちゃんが言いました。
そういえばこのあいだ、スーパーで落葉きのこ(ヤマイグチ)が売ってました。
落葉きのこ食べたいなあ。
けれど、山のきのこをスーパーで買うなんて、私のポシリーってやつが許しません。
自分で山こいで見つけるから意味があるのでございます。
” ちょっと向かいの山行ってくるわ ”
長靴をはいて、軍手と袋は目立たぬようにかかえて、澄まし顔して道路を渡ります。
だってさ、最初から軍手をはいて(はめて)袋を下げて歩いたら、いかにも、なんか採りに行くぞって見えるっしょ。
きのこ採りはシークレットなのだ。
夕方の雑木林は薄暗い。
ここでは私、蚊のヤツらにとっては、飛んで火に入る夏の虫でございました。
夕食のごちそうが来たぞとばかりに、いっせいに体の回りにうずを巻くんです。
ベシベシベシ〜〜〜ッ
がっちしまかなって(身支度して)いたけれど、蚊ったら、鼻の頭にもくっついてくるんだよまったく。ベシ〜〜!!
落葉松(カラ松林)の回りには、落葉キノコは見つかりませんでした。
けれど、
おお!!
これはまさしく・・・・・ボリボリ!
ボリボリったって、体がかゆくて かいてるワケではございません。。
北海道ではナラタケの事をボリボリと言っているのです。
やっぱしボリボリだ!!
これ、歯ごたえ抜群、いいダシがでるんだよねえ。
落葉きのこは見つからなかったけれど、ボリボリでもオッケーよ。
さっそく袋に入れて、サッサと退散しちゃおうっと。ベシベシ!!(蚊を追い払っている)
雑木林は今、いろんなきのこ達で大賑わいでした。
これ知ってる。ホコリタケっていうんですよ。
自然界で、たとえば雨粒が当たったりとか、木の枝がぶつかったりなどの衝撃をうけると、キノコの頭のてっぺんから胞子が出るという仕掛けになっています。
ほらね。
この胞子がホコリのようにパフパフ出るので、ホコリタケという名前になったとか。
考えたね、ホコリタケ。