北海道・札幌発・だべさ通信5

中山峠の空中カーブは最強のクロソイド曲線

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中山峠は、札幌から道南に抜ける重要な峠です。
先日の日曜日は雪解けも進み、行楽日和とも重なって、そりゃそりゃもう大変な車の多さでした。

 

 

札幌側から定山渓を抜けてしばらく進むと、だんだんカーブが多くなり、両側が山の景色に変わっていきます。
除雪された雪の山が背丈くらいもありますよ。
標高が高くなってきたせいか、耳がキーンとする。

 

 

この峠には、いくつもの橋やトンネルがあるけれど、最大の見どころはなんと言っても、空中を浮かぶようにカーブする橋。
これがすんごく高い所にあるので、何度通っても緊張する。
中山峠の建設に携わった技師さんから聞いた話を紹介しますね。

 

 

”この橋は『無意根大橋』と言って、長さ239.6m、一番高い所ではなんと、地上から35mです。ビビっちゃいますよね〜。
しかし、そのカーブは、アウトバーンにも使われているクロソイド曲線というカーブです。
クロソイド曲線とは、簡単に言うとドライバーのハンドル操作を最低限、動かさずにカーブを切れる最強の曲線というふうに考えて下さい。だから、カーブにも、安全性を考えて作られているんですよ。”

 

 

 

 

 

 

クロソイド曲線とは、ドライバーが車の速度を一定に保ち、ハンドルの角度も一定にしたときに起動を描く曲線。
カーブの途中で、いきなり速度やハンドル操作を変えない限り、スーっとスムーズに曲がる。
もしクロソイド曲線を使わないカーブに高速で突然侵入すれば、曲がりきれなくなてどっかに飛んでいっちゃうかもしれない。
クロソイド曲線は、ドライバーにとって安全で究極のカーブだったのだ。
そのカーブを、難所の中山峠に作っちゃうなんて、ほんとにすごい技術ですね。

 

 

他にも、大雪が降った時に、除雪車が雪を落とす為の崖側の壁がない覆道があります。
除雪車が落ちたらどうするんだべねー。

 

 

それから『うす別回廊』という所は、作るのに4年もかかったそうです。

 

 

あと、技師さんが『ワニの口』と呼んでいるトンネルがあります。
このトンネルの出入り口部分には、透けている覆い、ルーバーと呼ばれる明かり取りがついています。
トンネルの暗さに目を慣れさすためだそうです。
その長い覆いの形かが『ワニの口』に似ているというわけです。

 

中山峠の降雪量は、1冬になんと15メートル。
技師さんは、様々な工夫をこらしたトンネルや橋がある中山峠を、まさに『まさにトンネルのデパート』と言っていました。
中山峠に来たら、そんな事をちょっと思い出してみるのもいいかもね。

 

<昭和39年工事開始 定山渓~中山峠ルート 44年完成>標高は835m。

 

身近なクロソイド曲線を使ったカーブは、線路やインターチェンジ、やジェットコースターなどなどでも使われているそうです。
それから山形・蔵王ジャンプ台は2013年に改装され、スタート直後からクロソイド曲線になっているそうですよ。
これによって、今まで選手にかかっていた圧力が軽減されました。
私たちの安全は、沢山のクロソイド曲線に守られているんですね。

 

 

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