北海道・札幌発・だべさ通信5

婆ちゃんの恐怖『TOSHIBA』

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「母さん、ちょっと見てけれ!テレビが消えねえ!」夜になって、婆ちゃんからの呼び出しです。
どうしたの?消えているっしょ。
「いやいや、ほれそこ、ついて
るべ」
ああ、この赤い小さな電気?
「違う違う、その上だあ」
テレビは消えているし、電源の赤いランプじゃないっていうし、なんの事だ?
「ほらそこ、光ってるべ」
婆ちゃんは、いくら言ってもわからない私に、まるで自分にしか見えない幽霊でも見ているかのようです。
「ほーらそこそこ、光ってるべさ!」

 

 

ん?
もしかして、この『TOSHIBA』?
「それそれ」
画面の下に、シルバー色に付いている『TOSHIBA』の文字?
「んだんだ、光ってるべや」
これは電気じゃなくって、ただ反射しているだけだよ。
「じゃあどーして電気ついたんだ?おっかないべ」
そうじゃなくってね、これはピカピカ光る金物だから、銀紙と同じように光るんだよ・・・・
いくら電気じゃないと説明しても、『電気がつく』と言ってきかない。

 

 

ふ~~~ん・・・
色々見方を変えて、テレビの前のソファーの所で体制を低くした時、
あ~あ~わかったよ!
婆ちゃんがソファーにねっころがってテレビを見ようとした時、ちょうどその位置に、天井の灯りが『TOSHIBA』にピカー!っと映り込むのです。

 

 

年を取ると視力も落ちるから、いきなり目に飛び込んできた強い反射に恐怖を感じたのでしょう。
でも、これからはもう大丈夫、一気に解決さ。
『TOSHIBA』の上から、黒いビニールテープが貼られました。
これでもう安心、恐怖のペカーはやってきません。どう?・・・
「あ、消えた!いやあー、いかったいかった。もうこれで電気はつかないんだべ?」
つかないつかない。

 


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