北海道・札幌発・だべさ通信5

法事が終わってお寺に忘れてきたものは

婆ちゃんの法事は、お寺で行いました。
参列者は全部で20人ほど。
十分なおもてなしができたかどうかはわかりませんが、無事終える事ができました。

 

法事が終わってお客様をお送りしたあとは、あと片付け。
供物や小物など、けっこうな荷物の量です。
すべてを一旦お寺の玄関まで、みんなで運び出しました。
外を見てびっくり。
わんさわんさと雪が降っています。

 

紙袋に入った果物や段ボールに入れたお菓子、包装紙、あと、大事な婆ちゃんも、旦那さんと長男の車に分けて積み込みました。
その間にも、頭や肩が真っ白に。
これでおしまい?おしまいだね。お寺さんにお礼を言って、さあ帰りましょう。

 

帰宅して荷物をおろし、婆ちゃんも所定の位置に戻し、やれやれ、みんなご苦労様でした。
あとはゆっくり片付けるとするわ。

 

コーヒーを入れて、お菓子をつまみ、
”ところで、お花は?”

「ん?花?おれ、知らないな」と旦那さん。
「あれ?父さんの車につんだんじゃなかったの?」と長男。

「つんでないぞ」
「おれもつんでない」

 

みんなで顔を見合わせ、『 お寺かあ?』
お供えしたお花は、お寺に直接配達してもらったものが2つと、親戚の方が贈って下さったものとで、大きなアレンジフラワーが3つ。

 

長男が「そういえば玄関に下ろしたところは見たよ」と言いました。
ということは 『お寺の玄関!?』
途中まですすったコーヒーを置いて、長男と車に飛び乗りました。

 

かくして、そっと玄関に入る。
おお、ありました。
お寺に来るお客さまを出迎えてでもいるように、玄関の靴箱の横に揃えて3つ。
こんなに目立っているのに、忘れちゃうなんてね。
みんなお互いに『誰かがやってくれるだろう』と気が抜けていたんですね。

婆ちゃん、お花持ってましたよ。
いやあびっくりしちゃったね。
婆ちゃんは、
「なーにやってんだか、はっはー」と、言ったような言わないような。

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