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昨日、集団下校のお手伝いをした西小学校(札幌)は、偶然にも私が卒業した小学校です。
ちょうどよい機会なので、学校までは当時の家のあったところからの道のりを歩く事にしました。
その家はもちろん今では影も形もないのだけれど、毎日通ったその道の存在が、当時を思い起こさせてくれます。
国道から少し登ったあたりに私の家がありました。
目印は、道路際に今でも残る大きなアカシヤの木です。そうか、だから私はアカシヤが好きなんだ。
ただいま、私の家。
そこから小学校までは、ゆるい登り坂が続きます。
途中、学校までの道路際にも、当時のアカシヤが何本か残っていました。
立ち止まって振り向けば、家はあそこ、学校は坂の上。
な〜んだ、たいした距離じゃなかったんだね。なのにさ、この地味な動悸はなんなのさ。
スキップしながらでも行けた学校なのに、四十数年というタイムマシーンに乗っちゃうと、こういうふうになるんだね。
やれやれやっと学校に着いたわ。鉄筋コンクリートだけど、そこに浮かび上がったのは、あの懐かしい木造の校舎でした。
さてさて、教室に入ると、さっそく先生が紹介して下さいました。
「みなさ〜ん、今日は、地域の方も一緒に集団下校をして下さいます」
「ぽぷらと申します宜しくお願いします」
全員・・「よろしくおねがいしま〜〜〜す!!」
「では出欠をとりまーす!さとうありささ〜ん」
「は〜い、元気です!」ありささんは元気よく手を上げて答えました。
へえ、今は返事をしてからその日の体調の事も言うのか、なるほどね。
「すずきせいやく〜ん」「はーい、元気です!」
みんな元気だこと。
もし、当時のクラスメイトがここにそろっていたならば、みんななんて答えになるだろう。
”しみずトメさ〜ん”
”はい、今朝は血圧の薬を飲む時間がなかったので、学校に持ってきて今飲みましたので、問題ないで〜す”
”そうですか、気をつけましょうね。では次、中津すえごろうく〜ん”
”はい、昨日の健康診断で、糖尿予備軍と言われてしまったので、ちょっとショックでしたが、がんばります”
”そうですか、それは心配ですね。食生活を見直しましょうね。それでは次、ぽぷらさ〜ん”
”はい、今日は少々腰が痛いですが、血圧は正常でしたから一応元気です!”
な〜んてことになっちゃうのかな。
それではしゅっぱーつ!!
子供達の最後尾を歩いていると、あの大きなアカシヤの木から、声が聞こえたような気がしました。
”おや、今日はまっすぐ帰るのかい?”
そりゃあそうでしょ。学校から帰るときは寄り道したらダメなんだよ。
それに、今日は付き添いなんだから。
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