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朝はいつもドタバタと気ぜわしい。
顔を洗って服を着て新聞を取りに行って、さあ次男のお弁当を作るぞと思ったら、エプロンが見あたりません。
いつもはイスの背中にかけるんだけどな。
って事は、きっとそのへんにブン投げているにちがいない。
茶の間?脱衣所?座敷・・・ない。
洗濯カゴに入れたのかもね。
別のエプロンを出して使おう。
お弁当を作り終えたら、ゴミを出しにゴミステーションへ。
あらま、またカラスが散らかしてるしょや!
ほれ,ダメだよ。シッシッ・・
置いてあるクマ手でゴミをかき集め、サークルの中に押し込みます。
”あ、おはようございます!またカラスがゴミを散らかしていたんですよ。ホントにもう、あったまきちゃいますね。私が網をかぶせておきますから。いいえ、どういたしまして”
近所の方とのそんなやりとりを、あっちのカラスは土手の上から、こっちのカラスは足元の少し離れた所から、じっとこちらを見ています。
網をサークルの間に挟んだり、石を網の上に置いたりして、カラスがなるべくイタズラできないようにしました。
最近のカラスは人を恐れないので至近距離だもね。食べ物にありつけなかった落胆しているまなざしまで見えちゃいます。
家に戻ると、じんわり汗がにじんできました。
さあてと、ご飯を食べますか。
エプロンをシュっと外したら、ありゃ!まだエプロンしてる?!
私はなんと、エプロンの重ね着をしていたのであった。
もしやカラスのあのまなざしは、あきれかえられっちゃってたまなざしだったのか?