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「アイヌネギ、もうこんなに伸びちまって食えねえな」
婆ちゃんが言いました。
あら~ホントだね。
婆ちゃんが数年前に山から採ってきたアイヌネギ(ギョウジャニンニクとも言う)は、家の北側に植えられてから、毎年ワッサワッサと生えてきます。
今年も焼き肉やおひたしなど、くさ~い この山菜にはお大変世話になりました。
アイヌネギは春の山菜で、ニラの親分のような匂いがします。
だから臭い臭い、沢山食べたらもう・・・・あっちもこっちも そりゃ臭い。
でもね、その茎は甘くてちょびっとピリカラで、葉は歯ごたえがとてもいい。さっと湯がいた時の目のさめるような緑色に、北海道人は春の訪れを感じたものでした。
ネギ坊主から白花ブーケが現れる頃、北海道にも夏がやってきます。
「今度、山さ行ったら採ってこなきゃなんねえな」
え、こんなに生えているのに、まだ足りないの?
「んださあ、おらあ 欲たかりだから、いくらでも欲しいもなあ」
あら、そりゃ私も同じだ、だんだん似てきちまっただ。