朝市で買ってきたニシンには卵(数の子)が入っていました。
卵は、袋状の膜で包まれているんだけど、お腹から出したらその膜が破れて手の中でこぼれました。
産卵の直前だったのかもね。
そしたらね、卵たちが手にくっついて、ちょっとくらいモミモミしたくらいじゃ取れません。
蛇口から水を流してジャージャー手にあてても、指をしごいても、まだくっ付いてる。
手から落とした卵、今度はシンクにへばりついてるっしょ。スポンジでこすったらスポンジにも。
いったいどういうこと? 鮭やカジカの卵なんかは、パラパラ・・・って手のひらからこぼれ落ちるのに。
もしかして、こうやって海藻なんかにくっつくってことかい?
調べてみると、魚の卵には2つのタイプあることがわかりました。
1つ目は沈性卵と言って水底に沈むタイプの卵。そして2つ目は浮性卵と言って水の中を漂うタイプの卵です。
沈性卵はさらに粘着性のあるタイプとないタイプの2つに分けられる。
粘着性のある卵は、卵自体が粘着性を持ってたり、粘着性のある糸のようなものがついていて石や海藻にくっつきます。
一方、粘着性のない卵は、細長い糸が沢山ついていて海藻などにからみつくそうです。
考えてみると、何かしらのもんがないと海藻にくっつくなんてできないもね。
ニシンの卵は、『沈性卵で卵自体に粘着性があるタイプの卵』だったんですね。
こんなに強い粘着力だったとは。
手にくっついてなかなか取れない卵を見ていると、 ” 海藻にしがみつく準備が万端だったんだよ〜 生まれたかったよ〜 ”って言ってるみたいに思えてきちゃってちょっと後ろめたかった。
三平汁に入れて食べちゃったけどさ。
※ 現在、北海道で獲れているニシンの多くは、明治以降のニシンの衰退以降、養殖によって育てられたものです。ニシンについての過去記事です。
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