北海道・札幌発・だべさ通信5

1000年のタイムマシーンに乗ったフゴッペ洞窟に残る古代の人達

 

PR

 

以前から気になっていた古代の壁画を見てきました。
フゴッペ洞窟へのアクセスは、車で手稲(札幌方向)から小樽を過ぎて国道5号を走っていくと、 左手(余市郡余市町栄町87)。

 

 

 

 

 

 

中学生が偶然に見つけた土器のかけらが、洞窟の発見へと繋がったそうです。

5〜6世紀ころに描かれたと思われる壁画のある洞窟内部は、風化から守る為に、強化ガラスで守られていて、ライトも最小限。
見たい部分だけ、スポットライトをあてるようになっています。
私達がしばらく見ていると、職員さんが案内して下さいました。

 

 

洞窟内部はデコボコの岩。
その壁面に、人らしきものが描かれています。
「あそこに、羽のある人がいます、わかりますか?」
はいはい、中央で、腕にのれんのような線が描かれている人ですね。宇宙人みたいにも見えるけど。
「あの人は、たとえば祈祷師のような存在だったと思われます」
なるほど!そう言われれば、存在感がありますね。

 

 

「これは、船に人々が乗っている姿です」
はあ???髪をとかすクシのような形なのに、どうしてそれが『船と人』とわかるのかしら?
「それはですね、この壁画と同じものが、よその国の壁画にも船に乗っている人として描かれているからです」
なるほど〜〜〜

 

 

「ここに、捨てられた貝がらなどが山になっていますね。でも、発見されたもっと巨大でした。
調べてみますと、なんと300年分だったんです。
しかも、夏に穫れる貝ばかり。
つまり、この洞窟は、300年間、夏だけの家として使われ続けたのです」

 

 

「土器を見て下さい。文様がアイヌ文様に似ているものと、東北の土器特有の文様のものとがあります。
つまりここは、北と南の文化が交わっていたということです」
そ、そうだったのか。

 

 

「この洞窟はある日、入り口が崩れてふさがってしまったんです。それ以来、1000年以上もの間、タイムマシーンに乗っていたんですね」

説明を聞くのと、何もわからずにただ見ているのとは大違い。
とても勉強になりました。

 

 

 

 

そうそう、私にとっては興味深い話しがありました。
狩りに使われていた ”矢じり” 。
その材料である黒曜石(十勝石)が、この付近の ”赤井川”にもあったそうです。
道東で産出された黒曜石は真っ黒だけど、もし、白くブツブツが混じっていたら、それは赤井川の黒曜石。
昔、婆ちゃんが畑で見つけた矢じりはどっちなんだろう。

 

 

”僕の親戚が使ったものかもしれない。調べてみれば?”
ん、そうだねそうだね!・・・って、あら、そういうあなたは???

洞窟内部は写真撮影はできないので、興味のある方はぜひご覧になってみてはいかがでしょう。
料金は300円でした。

フゴッペ洞窟へのアクセス、会館時間など、詳細はこちら ・・フゴッペ洞窟 – 余市町
フゴッペ洞窟の近くにある忍路(おしょろ) の環状列石(ストーンサークル)と、婆ちゃんが見つけた矢じり、縄文人の話しの記事

 

人気ブログランキングに挑戦中です!ポチっと押すとランクアップ!