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「旨いもん食べたいなあ、オラ礼文のウニが忘れられないもなあ、ウニ丼がいいべよ」
数日前から、婆ちゃんは美味しいウニが食べたいと言っていました。
ウニ漁には時期があって、場所にもよりますが、せいぜい8月くらいまでだそうです。
お店では板の箱に乗っているウニが売られているけれど、それは型くずれを防止するためと、長時間の保存のためにミョウバンにつけたものなので、そのままのウニに比べると、ちょっと味が違います。
ウニの身は、そのままにしておくと、溶けたように崩れてしまうのです。
だから本当のウニを味わいたいと思ったら、ウニを割ってすぐ口に運ぶか、海水ウニ(海水に浸してあるウニ。これだと2.・3・日大丈夫だそう)を食べなくちゃ。
それから、トゲトゲの長いムラサキウニ と、グリグリ頭のような馬糞ウニ とはこれまた味が違っていて、馬糞ウニの方が値段が高め。
馬のう○ちみたいな形だから馬糞ウニというんだね。” ガンゼ ”と言う人もいます。
”もしもし、あの、海水ウニ、今日は食べられますか?はい、ムラサキウニなら大丈夫、そうですか、では予約を・・・”
手稲の隣、海がある石狩市の佐藤水産のレストランに電話してみました。
あるってさ、ムラサキだけど・・・
それじゃあ行ってみようか。
婆ちゃんの前に『ウニ・イクラ丼』が登場です。
わさび醤油をタラタラとかけて、はいどうぞ。
どう、美味しい?
婆ちゃんは、どんぶりから自分で小皿に取り分けて、「うんまいなあ〜」と言っては口に運びました。
それから、
「あとはいらねえから、父さん食えや」
と言って、どんぶりを旦那さんの方に押しました。
旦那さんが小声で言いました。どんぶりを指差して
「おい・・ウニだけないわ」
あら本当だ、ご飯とイクラとショウガだけ残ってる。
美味しかったんだね。
「あ〜旨かった」
ほーんと、美味しかったね。おかげで私もごちそうになれちゃったし。
旦那さんは
「仕方ないよ、冥土のみやげさ。はっはっは」と、ちょびっと引きつって笑いました。
「旨かったけどなあ、やっぱし馬糞の方が旨いべよ」
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