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札幌の七夕は8月7日。児童会館で、小さな子ども達と一緒に七夕の飾りを作る事になりました。
切ったり貼ったり、折り紙で飾りを作るボランティアのおばちゃん達は、みな私と同じような世代なので、懐かしい七夕の話しになりました。
「ねえ子供んときさ、”ろうそくだーせー”ってやった?」
「やーったやった」
それはハロウィンにも似た習慣で、七夕の夜になると、ちょうちんを下げた子ども達が他所のお宅の前に行って”ろうそくだーせーだーせーよ〜、だーさーないとひっかくぞ〜、おーまーけーにくいつくぞ〜!!”と、こんな歌を大きな声で合唱します。
家の中ではその歌が聞こえてくると、食いつかれては大変と、ろうそくやお菓子を持って子ども達に渡すのです。
その習慣は、今では我が家の地域からは消えてしまい、北海道でも数えるほどになってしまったようです。
昔は大きな声で叫んだけれど、今は歌よりピンポ〜ンを押すのかな?
「わたしはさ、ろうそくよりお菓子とか飴の方がいかったもね、あとで妹とばくりっこしたも」
(説明しよう・・・”ばくりっこ”とは”交換する”という意味。”ばくる”とも言う)
「あやこいたハロウィンするよりさ、”ろうそくだーせ”やった方が郷土の為になるべさやね〜」
(また説明しよう・・・”あやこいた(あやこく)とは”カッコつける”という意味。)
「ねえねえお母さん(赤ちゃんのママ)。”ろうそくだーせ”って知ってる?」
「さあ・・・・知りませんけど・・・」
「あらあ、知らないのかい」
いつのまにかそこは、内職しながらの井戸端会議になっていました。
さあ、こんなもんでどうかしら。
切り込みを入れた金色の折り紙は、網のようにブヨヨ〜ンと長く伸びました。
輪っか(輪)をいくつも繋げたクサリはお誕生会のようです。
”わたち、これ、ほしい・・・”
”ぼく、コレがいい・・・・”
おばちゃんたちが作った昔ながらの七夕飾りは、小さな子ども達にもウケたみたい。
空の上では、織り姫と彦星が年に一度の出会いをするけど、地上では、おばちゃん達と、小さな天使達が七夕飾りで出会う場所になりました。