北海道・札幌発・だべさ通信5

夜道が同じ方向だとちょっと困る

手稲駅から自宅までは歩いて20分ほど。
夜の8時半を過ぎた頃、駅南口のコンコースを歩く私の前を歩いていたのは20代とおぼしき男性です。
黒いコート、左手に額のような四角い包みを持って歩いています。

 

コンコースを通ると、そのお兄さんは右側から階段を下りましたが、私はまっすぐ突き当たりまで行ってから地上にで降りました。
歩道に出たとき、あら、目の前をさっきのお兄さんだ。
私と同じ方向なんだね。

 

お兄さんは次の角を右に曲がる。
少し遅れて私も右に曲がる。

 

次は左に曲がって国道に向かう。
私も方向が同じだから左に曲がる。

 

お兄さんが国道まで来ると、ちょうどいいタイミングで信号が青になったもんでスタスタを渡り始めました。
あらら、同じ方向だし、信号がペカペカしないうちにと思って小走りで渡る。

 

右に曲がって住宅街へ。
え、なに、私も同じ方向だよ。
あたりは静かになって、遠ざかる国道を走る車の音の他は、私とお兄さんの足音しか聞こえません。
コツコツコツ・・・・
きっと、前を歩いているお兄さんも、さっきから聞こえる私の足音に気付いているよね。
べつに、ストーカーじゃありませんよ。
こんなオバさんがストーカーなワケないでしょ。

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それに私は次の角を左に曲がるよ、ここでお兄さんともおさらばだよね・・・と思ったら、お兄さんも曲がった。
ありゃりゃ、ここまで同じだなんて、なんだかなあ・・・・・
コツコツコツ・・・
こうなったら早く帰りたいけど、安心してもらうためにもゆっくり歩いて距離をあけよう・・・・と思ったら、お兄さんの歩きが急に遅くなったよ。
あ、そうか、お先にそうぞっていうわけね。

 

私はいつもよりオーバーぎみにスピードを上げ、スタスタとお兄さんを抜き去りました。
でも、すぐにスピードを緩めたら、足の長いお兄さんに接近されて、今度は私が迷惑な存在になりかねないと思いまして、ひたすら1、2、1、2、と急ぐフリをして短めの足を交互に動かす。

 

1、2、1、2、・・・
気付けばもう、足音は聞こえませんでした。お兄さん、いないわ。
チラ・・・・ん?いない・・・
もしかしたら、お兄さんがスピードを落としたあたりにあるアパートの人かもしれないね。

 

一人 はっちゃき(必死)で1、2、1、2、をしている自分を想像すると、少しおかしくなったけど、おかげで体はポッカポカ。
ああこれで、ちょっとは脂肪、燃焼したかしら。

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