王子の2歳の誕生日をするからと長女の家族が泊りがけでやってきました。
ご馳走は長女が腕を振るうと言うので、その間の王子のお相手はじーじとばーばです。
彼は最近、やたらジャンプが得意になり、イスをよじ登ったり、素早い方向転換と身のこなし。動体視力の衰え始めた私の目には、もはや王子というより忍者に見えてきました。
オムツを変えて、ズボンを履かせようと思ったら、クルっと回転、捕まえる余裕もなく向こうに飛んで行っちゃった。
現役の時の自分だったら、その瞬間には無意識のうちにさっと抱えてズボンをチャチャっと履かせられたけど、30年のブランクはさすがに大きい。
こりゃあ〜!
敵は脱衣所の角でコロコロ棒になりきっている。
はは〜〜ん、ここは一つ遊んでやっか。
『どこ行ったのかな〜〜?ここかな〜〜、ほれそこだ、み〜つけた〜!』とズボンを差し出した瞬間に、タタタタッ!!っとすり抜けた!
しまった、両手でズボンを持っていて油断していた。
私はもう、子供の行動センサーが完全にサビついているようです。
イヤイヤバタバタが始まった王子いや忍者は、こんな短い長さのズボンさえも履かせてくれない。
そこにやってきた長女は、「ハイ、おっちゃんこしてね(座ってね)」とヒザの上に抱っこするとパッとスマホを持たせました。
そこに写っていたのはアンパンマン。他にも動画サイトには消防車や郵便車などの働く車の映像が、次から次と飛び出してくる。
その瞬間、忍者は王子の姿に元通り。
お箸のような小さなその指は、スマホの画像の角に表示されている小さな画像もチョンチョンシュ〜っとスライドさせて画像を切り替えています。
なんという人差し指のしなやかな動き。やるじゃないか。彼はすでに、スマホの操作を心得ているのか。たまげたもんだ。
あ、コマーシャル画面になった・・・・・チョンチョン・・・広告をスキップ(飛ばして)してる!!
小さい指をペンのようにして、ちゃんと的を得ている・・・・・
王子に戻った忍者は、嘘のように静かにズボンを履かせてもらったとさ。
それにしても、子供に静かにしてもらうためには、今時代はスマホなのね。
私の頃にはテレビだったけね。
テレビやスマホが小さな子供にどれだけ影響があるのかは色々言われているけれど、問題なのはその見せ方や時間によることが多いと思うので、私は見せることが決して悪いとは思いません。
1、2歳の片時も目が放せない子供がいる時に、育児も家事もたった一人で全部やることは無理な話です。火を使う炊事の時には子供が好きなテレビを見ている間だけはじっとしていてくれたから助かったし、何よりトイレに入れる貴重な時間もできました。
テレビとスマホは違うかもしれないけれど、時代の流れを考えると当然のことかもしれないですね。
どんなものでも、使い方しだい親しだい。
未来は君の、その小さな指にかかっているぞ。
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