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駅前のスーパーのスイカコーナーに、『さっぽろ山口スイカ』というポップが置かれていました。
”山口スイカ”!!
なんちゅう懐かしい!!
なして懐かしいのか?なして札幌なのに山口なのか??
説明しよう・・
ここ、札幌の手稲には、海から近い ”山口” という地域があるのでございます。
開拓当時は ”山口村”と申しまして、お察しのとおり、山口県からの入植者が開拓した所だそうでございます。
私が子供の頃はというと、山口地区一帯はず〜っと砂地で、見渡す限り、スイカ畑と防風林でございました。
中学生だった旦那さんはスイカの収穫のアルバイトなんかもしたそうです。
車が通ると土ぼこりが鼻の穴まで入ってくるよな、そんなまっすぐな道を海に向かって歩いたものでした。
その畑のスイカこそ、『山口スイカ』であったのです。
しかし、 ”札幌のスイカなのに、なして山口なのさ、おかしいべさ” みたいな事になったのでしょうか、いつのまにか『山口スイカ』は『札幌スイカ』という名前に変えられました。
現在、広い砂地は住宅地に変わり、スイカ畑は以前と比べて、とても少なくなりました。
このスーパーは、婆ちゃんがお嫁に来た時にはすでにあったお店だそうがたら、昔の名前も一緒にポップに書いたんだろうね。
私から上の年代の物にとって、”山口スイカ”は、体にしみる夏の季語なのです。
名前って、人と一緒に暮らしているんだよね。
できればずっと、”山口スイカ”の名前でいてほしかったな。