北海道・札幌発・だべさ通信5

春は小さな少年たちとドキドキ気分

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自動販売機に背を向けて、小さな少年が二人立っています。
ジュースを買うでもないらしい。
紺色のジャージには袖と足に1本の白線模様が入ってる。キョーツケをしたら指先までがまっすぐ一直線です。
ほほう・・・・
夕方の茜色が彼らの横顔を照らしているから、買い物袋を下げ歩いてきた私にでも、だんだんと二人の表情が見えてきましたよ。

 

モジモジモジ・・・・
「お前、ちゃんとやれよ」
片方の男の子がヒジでとなりの子のツいているよ。
「やってるよ」
ふたりとも口を少しとんがらせ、視線はあくまで遠くを見てる。

 

「きたぞ、きたぞ」
こっちをチラチラ、ヒジをチョンチョン、人差し指で鼻の下をカリカリ。
動かなそうに見えるけど、必ずどこか動いてる。
彼らは10秒もじっとしていられないお年頃のようだもね。

 

ははーん・・・
そこを通る人、通る人に、彼らは勇気を出してパフォーマンスをしているのです。
だんだん近づいて、その距離は3m。
ほら、ピン!となった。

 

意地悪なおばさんは、彼らの前まで来たときにスピードを落とす。
それから顔を見て、ニヤニヤしてみせる。
どうしようかなー、ここで立ち止まろうかなー。
一歩二歩三歩・・・
は〜通りすぎちゃった。
途端に後ろから、ワキャワキャと声が聞こえる。
友達と夕方まで外で遊べる春は、それでなくても楽しいもね。
おもしかったね。
今度、またやってね。

 

 


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