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数年前のちょうど今頃、私は札幌の北にある新琴似の町に、何日かバスで通ったことがありました。
このあたりは、何処まで行ってもまーっすぐな道が多い所。
私が乗ったバスは、まるでチェスの駒を進めるように、バス停のポールを1つずつ進んでいきました。
ガラス窓越しに見える通りには、床屋さんのクルクルや、洋服屋さんのショーウィンドウ、花屋さんの赤いバラが、クリスマスふうのチカチカイルミネーションに飾られて、メリーゴーランドのように後ろに流れていくようにも見えました。
ある日、いつものように、そんな景色を見ていたとき、何処かのお店のウィンドウに、『なまこ』と書いた張り紙が張られているのを見て思わず2度見!
『なまこ?!』
しばらくバスが進んでいくと、今度は『なまこ予約承ります』って書いた張り紙も発見。
新琴似の人は、ナマコが好きなのか。
次の日も、『なまこ』の張り紙を探しました。
すると、あっちにも、こっちにも、『なまこあります』『なまこ予約承ります』って張り紙がある事に気づきました。
ここは和菓子屋さんだね、ここは、お餅屋さん。
『なまこ』の張り紙を貼っているのは、そのほとんどが、和菓子かお餅屋さんだったんです。
それにしても、どーして和菓子屋さんで『なまこ』を売るの???
その正体がわかったのは、数日後。
『なまこ 黒豆』っていう張り紙を見たときです。
豆餅のことか!!
それは、お正月のための『豆餅』の事だと言う事がやっとわかりました。
白餅は板状に伸ばすけれど、豆もちは長く伸ばすので『なまこ』のような形になるもね。
回りをよく見れば、新琴似のお店だけじゃなくって、他の、もちろん手稲のお餅屋さんにも『なまこ』の張り紙が貼ってありました。
豆餅にそんな呼び方があるなんて、ちーっとも知らなかった。
でも、知っちゃってからは、やっぱし『なまこ』に見えるんです。
そして最近は、オオサンショウウオにも見えてきちゃいました。
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