北海道・札幌発・だべさ通信5

ここに来て、思い出したくなかった思い出

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同級生の景子と、久しぶりにご飯を食べる事にしました。
札幌のテレビ塔にあるレストランです。

 

 

景子が
「テレビ塔に登るなんて、何十年ぶりだわ。私、高校の時に一度だけ、家庭科で5もらった事があるんだよ」と言いました。
『ええ!そうだったの?!』
っていうか、なして急にそんな事思い出すの?
テレビ塔に登った懐かしさが、いきなり過去にタイムスリップさせたのかしら。
それにしても、景子は体育系だったので、家庭科で5は信じがたい。

 

 

「ほら、ワンピースを縫った事があったでしょ」
『あったかな〜そんなこと』

 

「あったわよ。そのとき私、部活の大会の練習でくたくたでさ、な〜んも仕上げていなかったのさ」
『ん、ん、あなたはいっつもそんな感じだったもね』

 

 

「でね、提出が明日っていう時に、見かねた直ちゃんが、”私が縫ってあげようか”って言ってくれたわけ」
『直ちゃん、手芸が上手だったもんね。ちゅうことは何かい、その作品は直ちゃん作って事?』

 

 

「ん、ま、そういう事」
『うわあ〜〜〜〜 』
今となっては、さすがに時効という事か。

 

 

あら、そう言えば私も、いやな過去を思い出したわ。
『私も一度だけ、家庭科で5もらった事があるんだよ』
今度は景子が「ほんと?」と、半信半疑そうです。
あれは、ワンピースを縫ったときだったのだろうか。

 

 

それは確かに、提出の前の晩だった。ハチャキで(必死)でミシンをかけていたけれど、眠くて眠くて・・・・
そのとき、ギョギョ!! ”えり” と ”前見頃” を一緒に縫っちゃってるしょや!
慌てて、ハサミで糸を切ったら、チョキン・・ヒエ〜〜!見頃までが切れた。
哀れ、左の一番目立つ所に大きな切り目ができちゃったのであった。
終わった・・・・と愕然した時、いい事に気づいた。
その場所に、長方形の白い布で当て布をしっかり縫い付け、そこに、マジックで、『3年B組 ぽぷら』と太く名前を書いたのである。
後日、先生は私の作品をとりあげ、
『皆さんも、ぽぷらさんのように、しっかりと名前を付けて提出するように』と教室で大きく広げて見せたのであった。
ああ、思い出したく無かったのに。

 

 

あれからもう、ん十年だね。
でもさ、もしかしたら、先生、その事を知っていたかもしれないよね。
だって、景子が毎日遅くまで部活してたのは知っていたし、私のだって、ちょっと点検すればわかっちゃうはずだもの。
そうだよね。
この景色、乙女の頃と同じだね。
少しの間、大通り公園をじっと見ていました。

 

 

ニュー三幸 さっぽろテレビ塔店

 

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