北海道・札幌発・だべさ通信5

クルミを拾ってクルミ餅

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婆ちゃんは、とにかくお餅が大好きです。
岩手の婆ちゃんの故郷では、何かにつけてお餅が登場するので、旦那さんはその種類の多さにビックリしたそうです。
きな粉餅に ずんだ餅は当たり前。大根おろし餅、桜エビであえるというエビ餅、ショウガの入ったノリ餅・・・
そして、私が虜になってしまったクルミ餅です。

 

毎年今頃になると山からクルミを拾ってきて、それを土に埋めて、実を腐れかします(腐れさせます)。すると、固いクルミだけが残ります。
それを婆ちゃんが1つ1つ割って、中の実をほじくって出していくんです。
霜が降りて平地に雪が降る頃になると、事務所の壁ひとつへだてた婆ちゃんの秘密基地から、カ〜ンというクルミを割る音が聞こえてくるようになります。
やってるやってる・・・旦那さんと私はその音を聞くと、みんな元気で季節が巡っているのだという小さな幸せを感じるのでした。

 

さて、去年は取ってきたクルミが少なくて市販の物も使いましたが、今年は私がしっかり火ばさみ持って拾ってきたもんね。
「婆ちゃん、これくらいでどう?」
「んだな〜、もう少しあってもいいべよ」
再び山に入り、買い物袋にいっぱいのクルミを拾いました。腕やら足のふくらはぎやら、くちびるにまで、ブヨだか蚊だかに献血しちゃった(してやった)引き換えさ。
でもな、こんなにあったらさ、逆に婆ちゃん困っちゃうかもな。
「婆ちゃん、これくらいで、いいかい?」
「んだなあ、だけんどもまだ落ちてれば、拾ってきてもいいべよ」

 

「でもさあ、これでもけっこう多いよ」
「だあいじょうぶだあって。婆さんがんばっから」
そ、そうかい、そいじゃあもう一度いってくるわ。
今日は昨日とはうって変わって暖かい陽気です。
旦那さんが事務所に戻ったら、もう一度火ばさみ持って行ってくっかな。

 

 

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