北海道・札幌発・だべさ通信5

シマフクロウの住む木が直径60cm以上でなければならない理由

数日前、国の天然記念物で絶滅危惧種シマフクロウのことが話題になっていました。
大人の身長は60センチ以上、羽根を広げると175cm〜190cmにもなるという、日本では北海道だけに生息する世界最大級のフクロウだそうです。

テレビ・・・『今まで確認されていた個体数が140羽から165羽に増えました』
そうなの、よかったねえ。
北海道のいろんな所でもっと見られるようになればいいね。

 

 

テレビ・・・『しかし、これ以上個体数が増えたとしてもシマフクロウの住む場所が少ないのが現状です』
少ない?まだまだ北海道には自然がいっぱいあるじゃないか。ヒグマだってエゾシカだって、丹頂鶴だって増えてきているって言ってたっしょ。

 

 

直径が60センチ以上ある大木が必要

 

テレビ・・・『その理由 はシマフクロウの住む環境に問題があります。体の大きなシマフクロウは、木の直径が60センチ以上でなければ巣を作ることができません。しかも、その場所は、外敵から身を守るために、複雑で急な傾斜地などのある場所でなければならないのです。この条件を満たす場所はどんどん減っています』

 

 

地形の複雑な所にある直径60cmの木か・・・・
大きな木には、ウロと呼ばれる木の穴が必要です。確かに、体の大きなシマフクロウが家族で過ごすためには、大きな空間が必要だもね。
だいたいさ、直径60cmなんていう木は何年生きていたらそんだけになるの?
杉の木の場合だと35年で電柱くらいの太さ、欅(けやき)だと60cmになるのには樹齢70年以上かかる・・・らしい。

 

 

しかもシマフクロウがもっと繁殖する為には、1本くらいあってもダメよね。
結婚相手になるシマフクロウがいる範囲でなくっちゃ。ということは、広い地域に太い木があちこちになければならない。
木には、巣が作れるウロと呼ばれる穴がなければならない。
フクロウ達が食べるエサも十分になければならない。こりゃ難しい・・・・

 

 

ということは、北海道に残る原始林でなきゃならないか・・・・・
いくら北海道とはいえ、どんどん開発されちゃったしね。
木を切って、整備して、色んな種類の草花や木を植えたから ”自然豊かでいい環境” と思っているのは、大きな勘違い。人間側から見ただけの自己満足ってことか。

 

 

シマフクロウが自然で暮らすには、今ある木が直径60cmにならないと無理なのかしら??
そんなことが頭をよぎったら、最後に、テレビではこんなことを言っていました。
テレビ・・・『シマフクロウが巣を作れそうな大きな木を見つけ、ウロに変わる巣箱を取り付けています』
そうか、巣箱でもいいのか・・・なんぼか安心・・・
細い木に巣箱を取り付けたらシマフクロウにはバレちゃうの?ツリーハウスみたいなのはどう?そうだ、木の模型を作っちゃうってのはいいんでないかい?・・とか、色々と、テレビに向かって意見してみるのでした。

 

 

写真は旭山動物園のシマフクロウ舍。
今年4月に待望のヒナが2羽孵化しました。

こちらはお父さんになったロロさん。

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