北海道・札幌発・だべさ通信5

ニホンザリガニは北海道の地殻変動の伝道者

ニホンザリガニ
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なしてか子どもの頃はザリガニが大好きで、山の沢でよく捕まえました。
石をはぐってジーっと見ているとね、流れる砂の中からソロソロと歩いて出てくるんです。
そんなかわいいザリガニだけど、大人になって知った事は、ニホンザリガニは北海道と東北の北部にしか住んでいない日本の固有種だということ。
しかも、きれいな水でしか住めないために数は激減!今では国の天然記念物。
もう会えないかも・・・と思っていたら千歳水族館で再会しました。

 

ニホンザリガニは最近の研究によって日本の地質学の伝道者でもある事がわかっているのです。

ニホンザリガニ

 

 

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ニホンザリガニは日本の地質学の伝道者

 

以前、北海道新聞に載っていた記事のお話しです。

『ニホンザリガニは北半球のザリガニの中で、最も古くから生きていたという研究結果がある。
ということは、ニホンザリガニを調べることで日本の地殻変動を調べることができるかもしれない』

 

なして???
ニホンザリガニは、住んでいる川とか池とか、場所にによって独自のDNAを持っていることがわかっているそうです。
ということは、DNAを調べることで、こっちのニホンザリガニはあっちのニホンザリガニの近い親戚?とか、遠い他人?とかがわかるということ。
ニホンザリガニの親戚関係の過去をたどると、あっちのザリガニと、こっちのザリガニは大昔 同じ場所に住んでいたとか、離れて住んでいた・・・など、地形の様子がわかるというわけです。
ニホンザリガニのDNAは、まさに、日本の地殻データーを蓄積しているわけです。

ね、すんごいっしょニホンザリガニ。

 

ニホンザリガニは日高山脈で東西に分かれていた


ニホンザリガニは、襟裳岬先端部から広がったと思われる日高山脈から東の道東グループと、それ以外の札幌近郊を中心として広がったと思われる西グループ(道東を除 く北海道および本州北部)の2種類に分けられていることが研究によってわかったそうです。

 

日高山脈は北海道の背骨と言われている山脈。
ニホンザリガニは、さすがに日高山脈は越えられなかったとみえて、北海道を二分しています。
それにしても、西グループが札幌近郊だったとなると、ニホンザリガニを大事にしなくっちゃという気持ちがますます大きくなる。
札幌の、もし手稲あたりだったとしたら、手稲山の沢に住んでるニホンザリガニたちは古代からの道産子の本家!
これからも、歴史のデータを守り続けて欲しいですね。

 

水を調べてニホンザリガニが住んでいるかがわかる


現在では川の水に含まれているDNAを調べることで、ニホンザリガニが生息しているかどうかがわかるそうです。

この方法を使えば『はっちゃきこいてニホンザリガニを探したけど、この川にはいないのかな・・』なんてことがなくなり、研究がしやすくなりますね。

ニホンザリガニは、アメリカザリガニに比べると体も小さくおとなしい性格なので、今後が心配です。
道東グループも西グループも、この先ずっと生き続けて欲しいものです。


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