パイナップルはどっちなの

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雨音で目がさめるほどの大粒の雨の朝になりました。
傘をさす子ども達の足元が、地面に砕ける雨に煙っています。雨は好きだけど、この時間だけ、なんとか小降りにしてもらいたいもんです。今日は買い物行かないっと。冷蔵庫に、市場で買ったカレイの一夜干しがあったもんね、今晩はこれにしよ。

 

 

そうそう、先週の土曜日に、またまた小樽の南樽市場に行ってきました。姉様も一緒で、その日はちょうど、買い物すると抽選券がもらえるという日だったので、さっそく券を握って、２人で抽選会場に行きました。
「いらっしゃいませ、10本どうぞ」
バケツほどもある大きなカンカン（缶）の中に、赤茶色の丸い塗り箸がびっしり入っています。
なるほど、これに、当たりが入っているんだね。
じゃあ5本づつ抜こうか。という事で、姉様と私、5本づつ抜き取りました。

 

 

係のお姉さんは私達２人が差し出した塗り箸をまとめて、カチャカチャとみています。
「え〜と、ラップが2本と・・あ、パイナップルが当たりました！おめでとうございます」
あらまあよかったこと。差し出された袋はけっこう重い。他にも買った物をぶら下げているから両天秤みたいです。
市場の通路は、時々体を横にしなきゃすれ違えないほど賑わっていました。袋を踊らせながら出口に戻ると、姉様が言いました。

 

 

「ちょっと、このパイナップルは、私が当てたんだからね」
え！なに言ってんのさ、抽選会場のお姉さんは、箸を一つにまとめてガチャガチャやっていたから、誰のかわからないしょや。
「いーや、私が引いたんです！あんたはラップ、ほれ」
ほれって・・・まいいけどさ。
市場に来るとテンション上がるもね。
そう言えば、冷蔵庫にスイカも入っていたわ、帰りに姉様が「ほれ」って渡してくれたんだ。