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鰊の味がしみた”ニシン漬”
知らない方は ”なして漬け物に魚が入っているんだか”と思われるかもしれませんが、北海道ては馴染みの味で、これがあんた、殿方が使う言葉で言うところの ”なまら旨い” でございます。
冬にむかって憂鬱になっちゃうこの時期に、ニシン漬けはポワっと幸せにさせてくれる味。
このニシンは乾燥させた”身欠きニシン”を使っています。
昔、北海道でたくさん獲れたニシンは乾燥させる事で、冬場の保存食にしたり、日本列島の北と南の産物を運んだ北前船に積んで運んだりする事ができたんですね。
京都に行った時、名物の1つが ” ニシンそば ”だと知った時は嬉しかったもね。
どんなものかと注文したら、北海道産のそば粉を使った温ったかおそばの上に、テカリと光るの身欠きニシンの甘露煮が寝っころがっていました。
畑と海の道産子同士のカプリングを、北海道人は、なして思いつかなかったんだべね。
我が家のニシン漬けには大根、キャベツ、人参、ショウガ、鷹の爪、麹、昆布、そして主役の身欠きニシンが入ります。
大根は、あらかじめ塩で粗漬けしたものを使うので、4,5日も漬ければ、麹の甘みや、ニシン、昆布なんかの旨味がギュ〜っとしみだして食べられるようになります。
樽から取り出したらまず、その場で味身をしなくっちゃ。
大根バリバリ・・ん、いいね。
食卓に出すまえに、キャベツもバリバリ・・・ニシンはどんなあんばいかしらモグモグモグ・・・
大根はどうだったかしらともう一度・・バリバリバリ
キャベツの味も確認の意味で再びバリバリバリ
ニシンの味も忘れちゃったわモグモグモグ・・・
もしかしたら、ニシン漬けもそのうち、千枚漬けの隣りに並ぶ、京都の味になったりするかも。
そんなお土産屋さんの光景が、吹き出しになってポワンと浮かびました。
あれなしたんだべ、鉢によそったニシン漬けが、いつの間にか随分、減ってるわ。