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ホテル『ノイシュロス小樽』と小樽水族館は、日本海に向かって隣り合わせに立っています。
ここにある、赤岩と呼ばれる岸壁に残る2つの話を本で読んだ事がありました。
■ 白い竜に姿を変えた行者
昔々、もの凄い嵐の日の事でございます。
萬助という男が、この岩を這い上がり、洞窟を目指していました。
やっとの事で洞窟にたどり着くと、洞窟の奥の方から奇怪な声と共に、リ〜ンリ〜ンと鈴の音が聞こえてきます。
目をこらして見てみると、そこにいたのは白い衣を着た行者でした。
萬助が近づこうとしたその時、天地が割れるほどの地鳴りがおこり、行者は突如、白い竜に姿を変え、萬助に襲いかかってきたのです。
萬助は、やっとの思いで逃げ帰り、番屋に戻ってその事を話しました。
「あの行者は、わしらが生臭坊主とののしった高尾了範様だ。今でもあの洞窟で修行をしていなさるのに、そうとは知らず、わしは仏の洞窟をけがしてしまった」と、恐れおののいたのでした。
写真の左に、ちょっとだけ写っているのが、ホテル『ノイシュロス小樽』なので、萬助が必死で登った崖の上に、ホテルが立っちゃっているのかもしれないね。
ホテルの前の道路は、赤岩の頂上を含む散策路に通じていて、そこは昔から霊場になっているそうです。
■ 黒田清隆が放った大砲が乙女を直撃
これは実際にあったお話です。
明治9年(1876)7月30日、時の北海道長官、黒田清隆が乗った 開拓使船「玄武丸」から、この赤岩めがけて大砲が打たれました。
ある本によれば、女人禁制の海に終止符を打つためとか、別な本によればクラーク博士と意見が会わずにムシャクシャしちゃったからだとか、大砲の試し打ちがしたかったとか、色々書かれているけど、とにかく、ドッカーンと大砲を打ったわけです。
したっけさ、それがなんと、狙いがはずれて民家の傍に落ちました。
飛び散った破片が、結婚間近の20歳の乙女に直撃、両足に大ケガさせてしまい、応急処置はしたものの、結局彼女は亡くなってしまいました。
実際に大砲が落ちた場所は、水族館へ行く曲がり角の手前であることがわかりました。
今はもう、何も目印になるようなものはありません。
月日がたてば、そんな事件の事も、いつかは忘れ去られてしまうのでしょうね。
私は今の景色しか知らないけれど、長い時間が流れる中で、同じ場所で、色んな出来事が起きている。
空想の中で時間を巻き戻せば、当時の光景がそこに現れてくるような、そんな思いがするのでした。
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