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それは先日、川湯温泉に泊まった時の事です。
温泉街のお祭りがある事を知って出かけてみると、そこにテレビクルーがやって来て、リポーターさんがお祭りの取材を始めました。
しばらくして、アイヌ民族のダンスを眺めていた私達5人の前にもカメラがやってきました。
舞踊をしばらく写したあとに、カメラはUターンして、私達の方に向きました。そして、友人の景子の前でピタリ。
手を叩きながら見ている観客の景子の姿もバッチリ撮っている様子です。
「あらちょっと、もしかして私、写ったかも！」
景子は興奮ぎみ。
それが、今日のお昼に放送だというので、旦那さんと一緒に事務所のテレビで目をまん丸くして見る事にしました。
”ここは、源泉かけ流しの川湯温泉で～す！”
始まった始まった。
”夜はお祭りもやってましたよ～！”
そうそう、ここからだ。日が落ちて、会場ではアイヌ舞踊が始まりました。
その時、旦那さんが叫びました。
「あ！景子さんだ！」
え、どこどこ？
「ほらそこそこ、でっかく映ってる」
目をこらしてみるけど私にはわかりません。
「そこにいるべ、後ろ姿」
後ろ姿？アップじゃなかったの？
「いやあ、随分映ってたなあ、後ろ姿の、あのでかいお尻は間違いない」
そ、そうですか。
景子は「私、テレビに映っちゃうかも、あらいやだ～」なんて、超うれしそうだったのに。
まもなく景子から電話がかかってきました。
「ちょっと、私今仕事中なんだけどさ、テレビ見た？」
「うん見た見た」
「で、どうだった？やっぱし写ってた？」
「うんうん、私は見逃したけど、おっきく映っていたって旦那さんが言ってたよ」
「うわあ！ほんと！」
「おっきいお尻が映ってたってさ」
「は・・・・なんだ・・・」
まだまだ、旅行の余韻が続いています。
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