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映画『遺体 明日への十日間』を見たすみれさんが感想を寄せて下さいました。
”東日本大震災発生後、遺体安置所に次々に運び込まれる遺体に、主人公の相葉常夫(西田敏行)が優しく語りかけるシーンが泣けてきました・・・・・・”
そしたら、ふと『洞爺丸台風』の事を思い出しました。
『洞爺丸』という船は、昭和63年まで青森と北海道の函館の間をを結んでいた青函連絡船の一隻で、1954年(昭和29年9月26日)の台風15号によって船は沈没。死者は1100人以上だそうで、その被害の大きさから『洞爺丸台風』と名付けられた船です。
ある花屋の主人が、そのあまりにも損傷のひどい遺体を見て、一体ずつ清めてご遺族に引き渡しました。そこから納棺師という仕事が生まれたそうです。
ややもすれば目を覆いたくなるだろう状況の中で、遺体と接する主人公が、この花屋さんと似ているなあと思いました。
幸か不幸か、私はもう何人もの納棺師さんが支度をして下さる姿を見てしまいました。
でもその様子に遭遇すると、不思議と”いってらっしゃい”と心の準備がでるのです。
きっと本人もそう思うのに違いないと思うのです。
映画『遺体 明日への十日間』の主人公は、今だ見つからない家族の変わりに、寄り添ってあげた人なのですね。