北海道・札幌発・だべさ通信5

札幌の時計台が頭でっかちなわけ

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今日の札幌の時計台。
すっぽりとビルに囲まれているので、その肩身の狭さに初めて訪れた人がビックリするのもムリないよね。

 

 

でも、雑音を通して時を知らせる鐘の音は、いつ聞いてもほっとするものです。
本当の名前は「旧札幌農学校演武場」、今で言う体育館みたいなものだそうです。

 

 

そんな時計台の時計塔。
小さな建物のわりには、ちょっと時計塔が大きくて、アンバランスだと思いませんか?
実は、時計台(演武場)ができた当初、現在の時計塔の部分には鐘楼が付けられていたそうです。
授業が始まる合図なんかに、カランカランと鳴らします。

 

 

でもその3年後、ここに時計をはめようという事になって、ニューヨークにある時計会社に注文しました。
したっけさ、届いた時計が予想以上に大きくて、みんなたまげちゃったんだと。
どうするべ!仕方ないから鐘楼は取り壊して、でっかい時計塔を作るしかないべさ!という事になったそうです。
そんな歴史のエピソードを知ってからマジマジと時計塔を見てみると、確かに建物のわりには時計塔は大きいかもね。

 

 

今でも変わっていないと思うけど、下の写真は以前、時計台に入ったときのものです。

 

 

 

 

不思議だったのは窓ガラス。
向かいのビルの窓がゆがんで見えるのは、今も残されている当時のガラスだからだそうです。

 

 

 

 

 

 

時計台は、観光の三大ガッカリの1つだそうだけど、移転という危機を乗り越えて今でもこの場所にあるのは、札幌市民から愛されているからなんですよ。

昔、北海道の開拓に来た人たちは、原始の森を切り開きました。
でも、切っても切っても見えるのは大きくそびえ立つ原始の森ばかり。
他に見えるものと言えば、空に輝く星だけです。
いつしか人々は、いつも変わらぬそこに輝く北極星を、自分たちの夢の象徴にするようになりました。

 

 

星は開拓史の希望なのです。
だから、時計台にもちゃんと星が付いています。
ちなみに、サッポロビールのあの星も同じ、開拓史の北極星です。

 

 

 


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