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冬の使者 雪虫が飛んでいました。
ゆっくりふわふわ。
雪虫が飛ぶと、平地でもそろそろ初雪の便りが聞かれるようになりますね。
その姿も白くて雪のよう。だから北海道では雪虫って呼んでいます。
そして、北海道の人達はみんな思う、ああ・・・・また冬が来るなあ・・・・・
昨年は10月の6日に、ブログで取り上げていました。
季節をちゃんとわかっているんですね。
本当の名前はトドノネオオワタムシっていうアブラムシの仲間だそうです。
アブラムシって聞くと、ちょっと引いちゃうけどね。
もう少しすると、小春日和の日だまりには、こんなふうに雪虫が集団で集まるようになります。
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雪虫は1年間に姿の違う姿で世代交代
1番目の雪虫の役目
以前『NHKダーウィンが来た!』で雪虫の事が取り上げられていたので、そのときの内容を参考に書いてみます。
雪虫は、1年間の間に世代交代を繰り返しているそうです。
今飛び始めた白い雪虫を1番目の雪虫としてみましょう。
彼らが現れるのは、初雪の降る2~4週間くらい前です。
寿命はたったの1週間ほど。
でも、すんごく か弱いので、人の体温に触れても死んでしまうそうです。
飛び方はフワフワと漂っているように見えるけれど、これでも彼らはハッチャキ(必死)です!ヤチダモという木を目指して飛んでいるのでした。
1番目の雪虫たちには、もともと口は必要ないのでないそうです。つまり、飲まず食わずっていうことね。必死でヤチダモを目指しているので、食事をするヒマなんかないんですね。
なんとかヤチダモにたどり着いた雪虫達は、そこで赤ちゃん(2番目の雪虫)を生みます。
2番目の雪虫の役目
2番目の雪虫は白いフフワフワがない普通のアブラムシの姿。
雌はオレンジ色、オスは緑色、10日ほどで大人になり卵を生む。はや!
そして次の3番目の雪虫になる卵を産み終えるころに初雪が降る。
私達が、白い雪虫を見てから初雪が降るまでの間に、すでにもう1世代の雪虫たちの一生があったんですね。
雪虫は季節を先読みして、雪が降る前に卵を産み終える計算をしているそうです。
3番目の雪虫の役目
3番雪虫は卵で冬を越します。
春になって孵化した姿は、ちょっとだけ白いフワフワが付いているそうです!
でも、彼らの役目は、栄養の豊富なヤチダモの樹液をいっぱい吸う事なので、そのへんを勝手に飛んだりはしない。
って事は口があるんですね。
そして、赤ちゃん(4番目の雪虫)を産む。
4番目の雪虫の役目
4番目の雪虫は夏に生まれます。
体には白いフカフカが付いていて、今の時期に飛び始めた1番雪虫に似ているそうです。
でも、集団で飛ぶ1番目の雪虫とは違って、彼らはバラバラの自由行動で飛ぶので、あまり目立つ事がないまま、トドマツに向かって旅を始めます。
やっとの思いでトドマツに到着!
ここでまたまた赤ちゃん『5番雪虫』を産む。
5番目の雪虫の役目
5番雪虫はもちろん、アブラムシの姿。彼らは産まれると、トドマツの下にどんどん降りて行きます。
トドマツの根っこにはアリが巣を作っていて、アリは5番雪虫をくわえて巣に運んでいく。
あれ〜食べられちゃうのか!!と思ったらそうじゃない。
逆に、5番雪虫は運ばれやすいようにと、手足を縮こますそうです。
蟻達は、このアブラムシ(雪虫)を食べることはしません。
なぜなら、お尻から出る甘い汁がアリ達の大好物だからです。5番雪虫は、アリの巣の中でトドマツの根っこの樹液を吸って、初冬の季節がやってくるまで、さらに何世代かを重ねていくんですと。
さあそろそろ気温の変化を感じるようになってきました。そろそろヤチダモに引っ越ししなくっちゃならない季節。
5番雪虫は、ここで赤ちゃん『1番雪虫』を産みました。
正確には、アリの巣の中で世代交代をするらしいので、もしかしたら『1番雪虫』を産むのは6番雪虫かもしれません。
さて、1番雪虫たちは、2番雪虫の事を考えると初雪の降る前にはヤチダモにいなくちゃならないわけですから、ちょうどよいタイミングで蟻の巣から飛び立たなくてはなりません。
そこが不思議! どーして時期がわかるんだべねー
そしてフワフワと飛び回る姿こそ、私がよく知ってる綿を付けた雪虫です。
トドマツの根っこにいる大きな綿を付けた虫だから、トトマツの根っこにいる大きな綿のついたムシ・・・・
『トドノネオオワタムシ』!!
ここで名前の由来を発見!!
今見る雪虫達は、実はみんな、蟻の巣から飛び立ってきたのであった!
小さな体のどこに、そんな情報が隠れているのか不思議ですね。
ああ、またまた冬がやってくる。
わたしはちょっと憂鬱になります。
こちらは、昨日の雨の置き土産・・・
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