雪解けのひだまり公園。
北海道の冬は雪がどっさり降るし寒いし、殆どの草は葉を落として春を待ちます。
でも、雪の下でも青々と生きていて、雪解けと同時に花を咲かせるのがあります。フッキソウとナニワズ。
みんなで、”やっと春きたね!” ” そだねそだね!”と喜んでいるみたいですよ。
フッキソウ
ナニワズ
昨年初冬、殆どの草は枯れているというのに、この2つの植物は葉の上に雪を抱えながらも青々していました。
こんな季節の終わりまで葉を付けていて大丈夫なんだべか。枯れないんだべか。
でもそのわりには、春一番に花を咲かせるしな・・・・
!!なーるほど!
彼らはもしや葉っぱをつけたまま冬を越すのか?!
そんな彼らのことを、常緑樹(じょうりょくじゅ)と言うそうです。
草みたいだけど、フッキソウもナニワズも、低木だそうです。
真冬にはマイナス10度くらいにもなる札幌で、しかも雪にどっかり押されても、彼らは緑のままで生きているんです。
そんな植物は、松と笹くらいだと思っていました。
1年中、緑の葉っぱを付けている常緑樹というと、私には暖かいところのイメージしかなかったけれど、北海道にも雪の下でがんばる常緑樹があるんですね。
冬になると、どっさり雪が降って、せっかくがんばっていた彼らも雪で覆われてしまいます。
しかも、雪って重いよね。
けれど、雪は冷たいけれど保温効果もあって、地上の温度がどんなに低くなっても雪の温度は0度くらい。
それは凍っちゃうかも・・・・と思えるギリギリの温度だけれど凍らない。
越冬野菜ってありますよね、雪の下で野菜を貯蔵する方法です。
フッキソウもナニワズも、自らこの方法を自ら選び、肉厚の葉っぱでただじっと冬が通りすぎるのを待っているのです。
さてこちらは、雪解けから顔を出したばかりのナニワズ。
泥まみれで、葉っぱもなんだか弱々しい。
ところがです。
太陽の光を浴び始めると、水分をどんどん吸って蘇るんだからすんごい。
これこそが彼らの作戦だったのだ!
まだ殆どの植物が顔を出していない時期。
他の草たちがこれから急いで芽吹いていたって葉っぱを伸ばしてつぼみを作るまでにはけっこうな日数がかかる。
でも彼らはすでに、葉っぱを持っているし、ツボミの準備もしちゃってる。
春まだ浅いとは言っても、太陽の光と豊富な雪解け水はもらい放題!
”お先に! おーほっほっほ ” ってなもんだね。
殆どの植物は、太陽の光を少しでも多く取り入れたいと、色んな工夫をしていますね。
うんと背を伸ばして光をもらおうとか、葉っぱを広げて光を受ける面積をふやそうとか、よその木に巻き付いててっぺんまで這い上がっちゃおうなんていうツタ植物もあります。
でも、まだ誰もいないうちに春一番の光を受けようと、雪の下で葉っぱを落とさず我慢する。
そっちできたかーっ!
そんな作戦を選ぶ彼らにはもう脱帽だね。
みんなが考える目標や願いが同じでも、そこに行き着くまでの方法や行程はいくつもあります。
彼らがこの方法を選んだのは、考えた末なのか、それとも偶然なのかはわからないけど、とにかく、思いもつかない方法は、まだ他にも沢山あるのかもしれないですね。
自分にもそんなひらめきがあったらいいなあと思う。
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そうそう。
雪の下って暖かいんですよね。
鉢植えのばらも雪に埋めておけば安心、といわれてます。
マンションのベランダでは難しいですけど。<なので、毎年何鉢か枯らす
フッキソウは見たことがあるけれど
ナニワズの花ってみたことがありません。
北大植物園にあるけれど、
開園するころにはとっくに花が終わってるしな。
春の妖精と呼ばれる早春の花々も成長が早いですよね。
芽吹いたかと思ったらあっという間に花が咲いてて。
森の妖精と呼ばれるエナガちゃんの子育ても
「他の鳥たちより早く」だそうなので
「チーム妖精」の戦略は同じと考えるとちょっと面白いです。
どんなに寒くても、土や雪の中が暖かいなんて本当に自然はすごいと思います。
もみじさんのおっしゃるとおり、早春の花って咲き終わるのが早いですね。
シマエナガの子育ても戦略的に早いとは知りませんでした。「チーム妖精」か、 なるほど!
シマエナガの雛も見てみたい!(贅沢だけど)