北海道・札幌発・だべさ通信5

沖縄と北海道は

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お昼になりました。今日は、昨日とはうって変わって、空はどんよりしています。
家の中も、薄暗いね。
「婆ちゃん、焼きそば食べる?」
「おらもう 昼食っちまったもな。コーヒーでも飲むべや」
「したら飲むか」
「外は、雨降ってっか?」
「いやあ、これからでないかい」

 

テレビでは、お昼のニュースが始まりました。
”本日、戦後66年目の「慰霊の日」を迎えました”
画面には、沖縄の平和記念公園にある『平和の礎(いしじ)』の前で、手を合わせている老人の姿が映っています。
この『平和の礎』には、沖縄戦で亡くなった23万人余りの方々の名前が刻まれているそうです。

 

 

そう言えば、沖縄に行った時に、ガイドさんから聞いた話を思い出しました。
「この『平和の礎』には、北海道出身の方も多く刻まれているんですよ。なぜなら、この沖縄戦で、県外から一番多くやってきた兵隊さんは北海道の兵隊さん達だったからです。その数は3万人です。そして、そのうち1万人の方が亡くなりました」
日本の南の端っこの島に、一番多く送り込まれた日本人兵士は、なぜか北の端っこの道産子だったのです。

 

 

「婆ちゃん知ってる?この沖縄戦でね、沖縄以外から一番沢山の兵隊さんが来たのは、北海道の人なんだってさ。それで、1万人の道産子が戦死したんだってよ」
婆ちゃんは、耳が遠いので、聞こえなかったのかと思いました。
けれど、少し間をおいてから言いました。
「国は、分けへだてするんだな・・・」

 

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