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どこまでも透明な積丹の海には、いくつもの物語が残されています。
たとえばこの岩。
先端が、クイっと鋭くとがっていますよね。
『弁慶の刀掛岩』という名前がついています。
源義経は30歳にして平泉で死んだ事になっていますが、実は生き延びていたのです。
北海道にたどり着いた義経たちは、ここでちょっと一休み。
その時、弁慶は刀を掛ける場所が欲しいなあと思い、そばの岩をチョイっとひねりました。
刀が落ちないように、内側に向けて鋭い角度にひねったあんばいが、さすが弁慶ですね。
ウソでしょって?
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遠い昔の出来事は、現代の常識では考えられないのです。
それでは、この岩はどうでしょう。
積丹を訪れた人なら誰でも目を奪われてしまう、『ローソク岩』でございます。
その昔、海の女神は、赤い光を出す怪物を退治してほしいと人間の若者に頼み、兜と剣を渡しました。
若者は仲間と一緒に怪物に立ち向かいましたが、その凄まじさゆえに、最後には剣も兜も見失ってしまったのです。
ところがどうした事でしょう。
波がおさまった海には、確かに若者が持っていた兜と、まっすぐ海に突き刺さった剣が残っていたではありませんか!
剣は、怪物をしっかりととらえていたのです。
この岩は、実は若者が怪物と戦った剣の握り部分だったのです!
以来この海には、再びニシンの群れがやってくるようになりました。
(参考=北海道ロマン伝説の旅)
じゃあなぜこの岩がなぜロウソク岩と呼ばれるのか。
それはね、岩が光ったんだと。
またまた、”そんな事あるわけないべさ”って?
それがさ、そうでもないらしいんですよ。
ニシンが大漁だった頃は、この狭い岩の上には沢山のカモメが羽を休めたものですから、当然のようにフンがいっぱい重なりました。フンに含まれるリンの成分が、夜になるとボワ〜っと当たりを照らしたというのです。
さらに、ニシンの鱗が岩にびっしりついて、岩を光らせたとも。
なるほどね。
美しい海には、伝説がよく似合いますね。
「ねえお父さん、見えるでしょ?最初にローソクに見えるのは仕方ないとして、このお話を聞いたら、絶対に剣にも見えるって」
「そうかあ、オレにはローソクにも剣にも見えないけどなあ」
<写真は旦那さん提供>
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