北海道・札幌発・だべさ通信5

緊張と空腹と、ちょびっと涙の披露宴

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「それではこれより、ご親族様のご紹介をいたします。ではまずご新郎様のご親族様からどうぞ」
ホテルの係の女性が義兄に会釈をました。
オッホン・・・・
「それでは紹介させて頂きます。え〜こちらが、新郎の祖母のアキヨでございます」

 

 

車イスに座った婆ちゃんは、さっき美容室でセットしてもらったフワフワのイケてるヘアスタイルの頭を下げました。
「はい、よろしくお願いいたします・・」
旦那さんに続いて私の番がやってきました。
「え〜、その隣りが叔母のぽぷらでございます」
「宜しくお願いします・・・」鼻水で赤くなった鼻の下は、厚く塗ったファンデーションと、ほっぺたのホホ紅でなんとかごまかす事に成功(たぶん)です。

 

 

婆ちゃんも私も、一番緊張していた親族紹介が終わったので、急にお腹がすいてきました。
「はら減ったべ・・」
「そうだね、でもこれからご馳走がでるよ」
はたして披露宴で登場したのは、なんという名前なのかはわからない、とにかくゴージャスなお料理です。
婆ちゃんは、ご飯とエビチリ(これは名前がわかった)も、珍しいほどいっぱい食べました。

 

 

さて、披露宴はクライマックス、キャンドルサービスに新郎新婦がやってきました。
テーブルに灯りが灯り、次のテーブルに移動しようとした時、婆ちゃんがガタガタっと席を立ち上がってお嫁さんの腕を握りました。
「宜しくお願いしますよ〜〜◯×△□?・・・・」「はい、わかりました・・・」
「これからも末永く、宜しくお願いしますよ〜〜◯×△□?・・・・」「はい、わかりました・・・」
「◯×△□?、宜しくお願いしますよ〜〜◯×△□?・・・・」「はい、わかりました・・・」
その間が長かったのか、係の女性が来て、”次のテーブルはあちら・・”と指図したので、お嫁さんを連れて行かれちゃった婆ちゃんはちょっと泣きました。

 

 

帰りのタクシーの中、婆ちゃんが「あのエビチリのエビ、でっかかったな」と言うので、「そうだね、大きかったもね」
と言うと、またしばらくしてから、
「あのエビチリのエビ、でっかかっもな」と言うので、また「そうだね、大きかったから食べごたえあったよね」と答えました。
婆ちゃんはエビチリが大好きなんだけど、今日のエビチリは私も初めて見るほど大きかったのです。

 

 

なのでまたまた少ししてから言いました。
「あの料理だと、だいぶするんだべな(価格が高いんだろうね)。エビチリのエビ、でっかかったも」
「そうだね、あれだけ大きかったらけっこうするんだべね」
そして家に到着
「あ〜あ、おら疲れたからすぐに寝るわ」だって。
お疲れさま。

 

 

 

 

 

 

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