北海道・札幌発・だべさ通信5

見て見ぬフリの優しさ

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札幌から浅草・鎌倉1泊2日の旅 (番外編)

 

 

宿泊したのは東京のビジネスホテルでした。
1階のフロアに、自由にコーヒーが飲めるしゃれたコーヒーメーカーが設置されています。
部屋に荷物を置くと、さっそくコーヒーを飲もうとフロアに降りました。

 

 

まずは紙コップをここに置いて・・・と。
それからこのピカピカのボタンを押してスタート、ポチ!
ん?ギュー ポチ!!
なして押ささらないんだべ(押せないんでしょう)。
こなったら ぐぐポチ〜〜〜!!ちょっと口もとんがって力が入る。
そのとき、ちょうどフロントの女性が通りかかりました。
”あのすみません、コーヒのボタン押してみたんですけど出なくって、入れ方を教えて頂けませんか・・・・?”

 

 

彼女は、私が押していたところではなく、その上の黒いボタンをポチっと押しました。
なに!ここにもボタンがあったのか!
しかもボタンには、そこそこ大きく「START」と書いているではないですか!
コーヒーは、すーっとカップに落ちて、あたりにいい香りが漂いました。
彼女は、「このボタンは、ちょっと長押ししないと出てこないんです、申し訳ございません。でももうこれで大丈夫です」と言いました。
私がボタンだと思っていたそれは、コーヒーメーカーのただのプレートでした。

 

 

でも、よく考えてみると、横からきた彼女には、私がヘンな所をグイグイ押しているところが、見えていたのではと思いました。
だから、
『お客様、そこはボタンではございませんよ、ココですよココ』と言ってもよかったのかもしれない。
北海道弁で言うならば
『どこ押してんのさ、そんなとこ押ささるわけないべさ、はんかくさいんでないかい?(アホじゃないの?)』
となるかも。

 

 

たぶん彼女は、見て見ぬフリをする心使いをしてくれたのでしょう。
”長押ししないと出てこないので・・・・”
その後、何度かコーヒーメーカーを使いましたが、いつもタッチするだけで、香りの高いコーヒーが、糸のようにスーっと流れ落ちました。

 


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