北海道・札幌発・だべさ通信5

オウム返しは心理学 コミュニケーションの役に立つ

夕方、道を歩いていたら、草むらの緑の中に青いものが目に入りました。
2、3歩通り過ぎてから、クルっと振り向く。
戻ってみると、あら、青い花が咲いてる。
今まで何度もここを通っているのに、こんな花は見たことない。

 

 

青紫色の花びらがたくさんだね、コスモスより細かな葉っぱがワサワサしてる。
近所のお宅の花壇からでも、種が飛んできたのかな。
そうだ、写真に撮っておこうっと。
バッグからカメラを取り出し、薮に足を入れ、グーっとなるべく花に近づいて・・・・こうか?・・・こっちか・・・。

 

「あら、コレ、なんていう花ですか?」
え?
カメラのすぐ横で、帽子をかぶった白髪まじりの年配女性も、一緒になって覗き込んでいます。
『私もわからないんです、見たことがなかったので写真にとろうかなと思いまして・・・』

 

女性は、マジマジと花を覗き込んで
「青い花ですねえ」というので、私も覗きながら
『青いですねえ・・・』

 

「このモシャモシャってしてるところが面白いわ〜」
『そうですよね、私もこのモシャモシャってしてるところが面白いですね』

 

「どっかから、種飛んできたのかもしれないですね〜」
『ええ、どっかから種飛んできたのかも・・・・』

 

「へ〜、初めてみたわ」
『私も初めてなんです』

 

同じ言葉を繰り返しただけなのオウム返し。なのに会話がなんだか和んできたよ。
 ” ね~ ” みたいに顔を見合わせました。
お互い初対面ですよね。

 

 

 

オウム返しは共感を持たれる心理学?


「目の保養しましたわ」

『そうですね、私も目の保養しました。あとから名前を調べてみます」
ホホ、ホホホ・・・・・・
なぜか知らねど、見知らぬ花のお陰で会話が弾んじゃった。
同じものに興味を持っているというだけで、人はコミュニケーションができるんですね。

オウム返しは心理的に、相手を安心させる効果があるそうです。
”あなたの話しをちゃんと聞いていますよ” と感じて、一体感がうまれ、人間関係をよくする効果もある。

何もなければ見知らぬ者同士、黙って道ですれ違っていたでしょうにまあ楽しい短い時間でした。たまたま同じように思ったことでオウム返しのようになっちゃったけれど、気持ちを共有していました。もとはと言えば、このニゲラさんのおかげ。

 

あとで調べてみたら、ニゲラという1年草とわかりました。
別名は黒種草(クロタネソウ)といって、江戸時代に日本にやってきた花だそうです。

 

 

 


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