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マグロ料理の『菜の花』というお店は、可憐な名前とは裏腹に、切り盛りしているのは年配の大将さん一人のようです。
店構えはナチュラルというところだけど、マグロのおさしみ定食がなんと480円というんだから、昼時には次から次とお客さんが途切れる様子がありません。
私たちがお店に入ったときは、なじみ客らしき男女と男性が一人、すでにカウンターで食事中でした。
店内には大きな水槽があって、朱色の出目金の親分子分が、でっかい目玉で私たちを穴が空くほどをぎょろぎょろ見ています。
テーブル席に腰をかけると、すぐにガラガラっとリュックをしょった若者が入ってきました。
続いて、ニッカポッカのズボンを履いた若い職人さんが二人。歩くたびにフサフサ揺れるニッカポッカ、ペンキの汚れが勇ましいね。
「いらっしゃい、注文決まったら言ってね!」
おじさんは軽いテンポでノリもいい。
若者は、旦那さんの座っている椅子の後ろのすき間を通って、ガラス扉の冷蔵庫からコップとポットを取り出すと、慣れた手つきで水を注ぎました。あ、そうか、お水はセルフなんだ。
続いて、職人さんもお水を注いでる。
”お父さん、お水お願いします” 「あ、そうか」
とにかく、マグロのお刺身定食も、切り落とし丼も、500円以内。
それに、前回来た時も、前々回来た時も、『本日のおすすめ』が海鮮丼(980円)だから『本日のおすすめ』がすぐわかる。
一人でテンポよく動くおじさんをチラチラ観察すると、見えない手元の先をつい想像しちゃいます。
あ、今、マグロ切ってるな・・・あ、棚からお皿下ろした。
おお、もしや今作っているのは私の注文した定食か??
いくらメニューが限られているとはいえ、この人数の食事を一人で作るんだから、この先の大将さんの健康が・・と言うか、お店の存続が気になる。
「はいお待たせ〜!」
マグロのお店『野の花』は、ガッツリご飯で午後からしっかり頑張れる、お財布にも優しいお店です。
マグロ料理の店 『菜の花』
札幌市手稲区手稲前田559-4