北海道・札幌発・だべさ通信5

中山峠の楽しみ方は揚げイモだけじゃない

札幌に住んでいる人にとって身近な中山峠。
中山峠と言ったら、峠の揚げいもを買って食べるのが楽しみでもありますね。

 

 

でも、峠までの道のりにあるトンネルも、ちょっとわかると面白いです。
以前、中山峠の道路建設の技師さんから聞いた話に へ〜〜  ほ〜〜〜 と思った事を交えて中山峠のお話をしたいと思います。
写真は、喜茂別側から札幌に向かって走っています。

 

 

 

中やな峠に降る雪は<ひと冬に15メートル


中山峠は国道230号線です。

札幌の物流には欠かせない大事な道路ですから、どんなに雪が降っても毎日たくさんのトラックが通ります。

 

 

 

平地は雨でも、中山峠が雪ということはしょっちゅうあります。
私たちが行ったこの日も、前方に除雪車が走っていました。

 


中山峠は、ひと冬になんと雪が15メートル分降るんですと。

峠にさしかかると、窓から見える雪の層もだんだんと高くなっていきました。

 

 

 

トンネルのデパート 中山峠のトンネルが楽しい

 

 

喜茂別側から来て、峠の手前にあるのが中山峠スノーシェルター。
確かに山を掘ったトンネルじゃない。
雪から道路を守るために作られたシェルターだったのね。
ここはカーブになっているから、もし急にどっさり雪が降ると、道路が埋まってどこが道路かわからなくなってしまうもね。向こうに落ちてしまったら大変。
このシェルターを抜けると、中山峠の頂上です。

 

 

 

峠では揚げイモが人気。
ここに来たら必ず買っちゃう旗も多いのでは。

 

 

峠から降りて来ると最初にあるトンネルは、定山渓トンネル。
定山渓トンネルは、中山峠の中で一番長いトンネルで、1124mもあるそうですよ。


そしてこのトンネルの面白いところは、出入り口に明かり取りの窓がある事。
写真ではわからないのがちょっと惜しいんだけど、出入り口部分が外に飛び出していて、両サイドには窓が取り付けられています。

これはルーバーと言って、ドライバーがトンネルの暗さに目を慣れさすために設けられました。
トンネルに入った瞬間は、一瞬目が見えなくなってしまうもね。
この窓によって、暗闇に慣れる時間ができるってことなんですね。

 

 

 

 

定山渓トンネルを抜けるとすぐに現れるのが、屋根だけの覆道です。
柱がない理由は、大雪が降った時に、除雪車がここから雪を落とす為だそうです。
こわ〜い、下におっこちらどうすんだべね〜。

 

 

 

 

 

さあここからは薄別回廊に入ります。今度は柱がずーっと続いています。
通っていると、次々に現れる光と影がとても美しくてまるで動く芸術作品。
けれど、この回廊だけ作るのに、なんと4年もの建設期間かかったそうですよ。
ちょうどカーブになっているから、怖いけど景色はいいね。

 

 

 


こちらは以前、札幌方面から通ったときの写真です。
向こうに見えるのが薄別回廊です。

 

喜茂別側から走ってくると、次に現れるのが長さ159mの薄別トンネル。
このトンネルも面白い形をしていますよ。
出入り口に長い屋根が飛ぶ出していますね。
工事の技術者さんたちの間では、ワニの口なんて言っているそうです。
このワニの口のような長い屋根も、定山渓トンネルと同じように目をならすための工夫かもしれないですね

 


地上35mの無意根大橋をクロソイド曲線で曲がる

さて、次は中山峠の見どころ、空中を浮かぶようにカーブする橋『無意根大橋』です。
長さ239.6m、一番高い所ではなんと、地上から35mなんですって!
しかもゆるいカーブがあるっしょ。
何度 通ってもワワワ〜〜っと緊張しちゃう。

けれど、このカーブはアウトバーンにも使われているクロソイド曲線というものが採用されています。
クロソイド曲線とは、ドライバーが車の速度を一定に保ち、ハンドルの角度も一定にしたときに起動を描く曲線で、ドライバーはハンドルの角度が決まれば、ハンドル操作をせずにカーブを曲がれるという最強の曲線だそうです。
カーブの途中でいきなり速度やハンドル操作を変えない限り、スーっとスムーズに曲がれるってことだね。
そんな秘密が隠されていたとは。
クロソイド曲線はドライバーを守る安全で究極のカーブだったのだ。

 

今度 無意根大橋を通ったら思い出してくださいね。
私はこのカーブのことを『クロゾイ(魚)がドカっと泳ぐ曲線』で、クロゾイド・・・・クロソイド曲線!!なんて覚えました。

 

こちらは以前に札幌側から撮った写真です。
クロゾイがドカっと来る クロソイド曲線のカーブ。

 

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松浦武四郎の通った中山峠 昔はもっと怖かった

昔から、北海道の歴史に名を残した人達も通った中山峠。
現在の中山峠の道路は、7年間の歳月をかけて、1969年(昭和44年10月)にようやく完成する事ができましたが、それ以前の道が開通できた背景には松浦武四郎さんの助言が大きかったそうです。
ウィキペディアによると当時の道は、札幌側の薄別から中山峠までの8kmの区間にあったカーブの数が、なんと128カ所もあったんですって!
ほーんとすんごい道路だったんですよ、死ぬかと思ったも・・・・・・??
その頃 私はすでに、この世におりまして・・・(;^_^A

 

 

景子が、この景色を見て言いました。
「昔の道路って知ってる?すごかったもね」
私は小学校の修学旅行でここを通りました。
『知ってる知ってる、車同士がすれ違えなかったもね』
バス同士がかち合うと、どちらがバックして道を譲りました。
それがカーブだったりすると、まあ大変。
私の乗ったバスは後ろタイヤが道路からはみだして立ち往生。スリリングな思い出が忘れられません。
 
 
雪がとけたら春を待ちわびた人達が、中山峠をどんどん通って出かけて行きます。
峠の頂上に着くまえに、トンネルや橋をキョロキョロ見るにも楽しいかも。
中山峠は、トンネルのデパートと言われているそうです。


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