北海道・札幌発・だべさ通信5

おばちゃんという人種

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「ねえねえ、次のバスって何時だっけ?」
バス停で、私の隣りに並んでいた女子高生が友達に尋ねました。
「知らな~い、きっと待ってればいつかは来るんじゃない?」
あら、私は知ってるよ、8時ちょうどだもん。そこで彼女に話しかけました。
「次のバスは、確か8時のはずですよ」

 

 

彼女はこちらを振り向いてから、”え!なんだこのばさん・・”みたいな顔をして、また友達と
「もうすぐ8時になるのにさ、バス来ないね」なんて言ってます。
見えるしょや、ほらあそこ、今こっちにやって来てるよ。
そこでまたまた いきなり会話の横入り。
「ほら、あのバス、あれですよきっと」と指を差しました。
彼女はまた私の方をチラリと見ました。
私、おせっかいしちゃった?
”私達は楽しい会話をしてるのに、なにこのおばさん”みたいな、そんな感じ?・・
朝なのに、空気がちょびっと淀んだわ。
そ、そっか。これがおばちゃんという人種なのか。

 

 

どうしてなんだかわからない。
小さな文字が見えなくても、テレビのCMが何を言ってるのかわからなくっても、昨日食べたものが思い出せなくっても、ついつい空気が読めずにおせっかいばかりには反応しちゃうのさ。
悲しいニュースを聞くと鼻がツーンときて、若い人の頑張りを見ると胸が熱くなり、過剰の涙反応センサーが止まらなくなってしまう。それでいて、もう一方では知らずに衰える自分にもがくお年頃。それがおばちゃんというものね。

 

バスに乗り込んで、私は一番後ろのシートの窓際に座りました。
その隣りに彼女が、お友達はその隣りに座りました。
でも、二人とも黙っちゃってます。ごめんね、どうぞ楽しくおしゃべりをしてちょうだい。おばちゃんは、センサーを止めることはできないけれど、聞こえないフリはできるから。

 

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