PR
松田さんは、私より少しお姉さんです。二人の息子さんは札幌を離れて独立し、今はご主人と二人暮らし。
「子供達の手が離れてやれやれと思ったら、今度はこちらの体の方がガタガタしてきちゃったわ」と、あきれ笑いです。
本当だよね、私もつくづく感じています。
40代の頃なんかはもうバリバリでさ、徹夜をしたってな〜んもだったのに、それが50代につま先を入れたとたんに徹夜でもしようもんならもう、次の日は沈没しちゃうもね。
そこで初めて、誰かが言ってた『50代になったらね・・』は本当だったんだと気づくわけです。
「最近わかっちゃったのがね、ヒザが痛くなるって、これかあって事」
あらそう!実は私もさ。
階段を上り下りしていると、時々ヒザが痛くなる時があるもね。
「それに遠くまで歩けなくなっちゃったし」
そうそう!私もさ。
買い物袋をぶら下げて帰ってくる途中なんかさ、最後のカーブがキツイんだわ。
「でしょ~キツイっしょ~」
悲しい話題なのに、気持ちを分かち合えて嬉しいね。
「年をとったらとったで、知りたくもない新たな事を発見しちゃうね」
これから山ほどやってくるにちがいないよね。
それは楽しい事より、ちょびっと悲しい事の方が多くなるだろうと予測されます。
だから逆に、おばちゃんたちは、ささいな事でも楽しく思いたい、感動したい、大笑いしたと思うのです。
時間の流れに逆らわずとも、心を豊かに生きていきたいと自分に言い聞かせているのです。
だからね、たとえ、駐車場に止めた自分ちの車の場所がわからなくなっても、買い物しようと考えていた品を忘れてアレアレ?とか言ってしまっても、そのおばちゃんは彼女なりに、衰え始めたセンサーをフル回転させているのでございます。だからどうかそこんところ、暖かいまなざして見て下さいませ。