北海道・札幌発・だべさ通信5

そんなツララ、しょぼいね

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外から子供達の賑やかな声が聞こえてきました。
事務所の玄関の横、ちょうど駐車スペースのあたりです。
なしたのかな?灯油タンクのメモリでも見るフリをして外に出てみる事にしました。

 

 

そこにいたのは小学生の男の子ばかりの5組。
いきなりおばちゃんが登場したもので、みんな一斉に目をまん丸くして、ワイワイしていたのがピタっと止んじゃった。
しばらく外で遊んでいたとみえて、あの子もこの子もほっぺたがピンク色だね。
それにみんな、ジャンパーの上下、手袋に帽子、しっかりまかなっていて(身支度していて)なかなかいいよ。

 

 

その中の、ぽちゃりしていた男の子が、”それとなく”を演出して私の横に来やってきました。
そして、木の枝ほどの大きなツララをペロペロっとなめました。
おお!ツララ!
「うん」ペロペロ・・
はは〜ん、空気読めたゾ、大きなツララを見つけたその子はちょっと自慢なんだね。
「ツララ、美味しいしょ?」
「うん!」ペロペロ・・
「大きなツララ、他にもあった?」
「うううん」男の子は首を横に振りました。ツララをなめているのはその子だけ。ほかのみんなは羨ましいのかもね。
ピンクのほっぺ軍団は、ヘンなおばちゃんに邪魔をされちゃったので、公園の雪山に登って行きました。
今も昔も、大きなツララは自慢になるんだ。

 

 

”おばちゃんなんてさ、子供の頃、バットみたいなこ〜んな長いツララを取ってなめたんだぞ〜”って自慢したいよ。
昔の家は木造で、断熱材なんか入っていないっしょ、熱がどんどん外に逃げていまうから、屋根の雪が溶けて大きなツララができました。成長したツララはしだいに内側に巻き込まれて、窓ガラスを割ってしまいそうになる事もありました。

 
子供心に、暖かい日の軒下は危ないって事は知っていたけど、軒下に行ってポキっと折ったり、落ちたツララを拾ってきたり、随分危ない事をしてたもね。
大きなツララは、あまり見る事がなくなってしまったけれど、今でもやっぱり子供はツララが好きなんだ。
おばちゃんなんかさ、ツララ2本持って、チャンバラだってしたもんね〜。

 

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