北海道・札幌発・だべさ通信5

ゲンナマには目がくらむ

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スーパーのレジ。小銭を出そうとお財布をさぐっていたとき、チャリ~ン!
お金が1枚飛び出しました。

 

 

ありゃ!
慌てて下を見たけど足元には見当たりません。
もしやカウンター台の下にもぐっちゃった?
それともどこかに転がって行ったのかしら。
できればヒザをついて、頭を床にくっつけて台の下を覗きたいとこだけど私は奥様、ここは一応、美しいポーズで一度だけしゃがんでチラリと見てみる。
けれど、台の下は暗くて、手の届くあたりには見えません。
キラリと飛び出したお金は50円玉?それと100円玉?
ああ、100円玉だったら、いたましかった(もったいなかった)な・・・・。

 

 

「お客様、どうかなさいましたか?」
レジの女性が声をかけてくれました。
『お金が落ちてしまいまして』
「台を動かしましょうか?」
『え、この台、動くんですか?でも、台の下に行ったかどうかわからないもんで・・・』
けれど彼女は、大きなカウンターをググっと動かしてくれました。
キャスターが付いているんだね。

 

 

そしてその台は、彼女の手に押されて20センチくらい斜めに動かされました。
するとそこに現れたのは、確かにキラリンと落ちたに違いない100円玉が2枚。
2枚?!
あらら!!ど、どうする私・・・・・

 

 

『どうもありがとうございました。ハイ100円』
100円玉を1枚レジの女性に渡して、私はもう1枚の100円をお財布に入れました。
いえいえ、私は正直者なんかではありませんよ。
だってさ、もし誰も見ていなかったら、きっと2枚ともお財布に入れていたに違いないもの。
あ〜惜しかった。
ついさっきまでは、床に転がったお金はあきらめようとしていたくせに、ゲンナマを見たとたん、100円玉円に目がくらんだ私でございました。

 

 

 

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