■ ご祝儀に結ぶ水引のように細いミズヒキ
林の中に、細く長い草が踊っています。
茎の太さといい、不規則なしなやかさといい、ご祝儀につきものの水引に似ています。
この草の名前は、まさしくミズヒキです。
■.上下で花の色が紅白に別れているからおめでたい!
私は、この茎の姿が似ているからミズヒキという名前なのだと、ずーっと思っていましたら、それは違いました。
直径5mmにも満たないこの花は上下で色が違うんです。
それが、ご祝儀袋の中央で結ばさっている水引の紅白に似ているからだそうです。
よくよくみれば、あらまー本当です。
上の花びらはピンク色、横に広がる花びらは、ちょうど中間で赤から白に変わってる。
そして、下の花びらは白い色をしています。
■ 下から見れば真っ白? 上から見たらピンク色?
この花を見た昔の人は、『上から見ると赤に花に見える、下から見ると白い花に見える』・・・・・・・・と考えたそうです。
ん~~理屈はわかるけど実際に寝っころがって見上げても、真っ白には見えないともうけど・・・・
でも、・・・・もしかしたら見えるかも・・・・いや見えるんでないかい・・・きっと見える、なんだか真っ白に見えちゃうような気がしてきちゃった・・・
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■ミズヒキは北海道から沖縄まで結んでいる
ところでこのミズヒキは、北海道から沖縄まで見る事ができるそうです。
北海道の過酷な寒さにも、沖縄の猛烈な台風にも負けない順応性は、ホントすごいですね。
南国のミズヒキは、もしや巨大化して大きな花を咲かせているのかしらと思いきや、なんと鹿児島県や沖縄県では絶滅危惧種になっているそうです。
植物は、南からやってくる風の匂いか何かで、遠くの仲間を感じる事ができるのでしょうか。
もしそうだとしたら、北海道のミズヒキ達は、薄れ行く仲間達の匂いを、悲しくもどかしく思っているかもしれないね。