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”アキヨさま〜2番にお入り下さい”
あ、婆ちゃん、呼ばれたよ。
昨日は婆ちゃんの心臓の定期検診日でした。
「はい お婆ちゃんこんにちは」
婆ちゃんの先生は、色白で痩せていて、歳の頃なら私と同じくらいです。いつもひょうひょうとしていて、婆ちゃんのつっこみを軽〜くかわします。
『よろしくお願いしますホホホ』婆ちゃんは曲った腰をさらに低く、丁寧に頭を下げてから椅子に座りました。
「お婆ちゃん、お変わりないですか?」
『はい、コンジョ(根性)は悪いんですけど、あとは大丈夫です ホッホッホ』
婆ちゃんは1人ウケをして、右手を一度先生にシュっと手招きをしてから、私の方をチラリと見ました。
先生は、いつもの想定内なので「そーですか、そりゃいかったわ」
続けて、レントゲンや血液検査の結果を見ながら
「んん、いいですよ、貧血もよくなっているし、腎臓の数値もいいな、ん?心臓の形が・・・ちょっとブレてんな」
『んだしょ(そうでしょ)、今日のレントゲン撮った人、いつもなら、”杖持ったままでもいいですよ”っていうのに、今日の人は”置いて下さい”って言うんだよ。だからわたし(いつもなら自分の事をオラと言う)動いちまったも』
「なるほど〜・・んん・・あとは特別何かありますか?」
『先生、洗濯物を干そうと思って高く手をあげると、ヘルスメーターのあたり(心臓のペースメーカーのあたり)がうわっとなる(苦しくなる)んですけど、どうしてなんだべね〜』
「ん〜〜、それはですね〜今度から、なるべく低い所に干しましょうよ」
「そうそう、お婆ちゃん、1月になったら検査入院してもらえないかな」
『!・・・・』
「そうだなあ、一泊かな・・」
『!!・・・・』
「あ、いや違うな、二泊だな」
『!!! ふた晩・・・』
今度はプチ放心状態、私の方をゆっくり見ました。婆ちゃん、口開いてるよ。
「はい、いいですよ」
『はいどうも、ありがとうございました』
また、腰よりちょっと深めにお辞儀をして、本日の検診の終了です。
自宅に戻って、さっそく旦那さんに報告です。
「婆ちゃんが1月に検査入院だって、二泊三日だってさ」
「なに、婆さん入院かい」
『・・・・・・・・・・・』
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