北海道・札幌発・だべさ通信5

茨城のおじさんのお見舞いプロジェクト3

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婆ちゃんと私たち夫婦は、おじさんのお見舞いに、札幌から茨城のホテルまでやってきました。
さっそく到着した時間を見はからってか、おばさんから旦那さんの携帯に電話がかかってきました。
「はい、着きました。え?婆さんをですか?」
携帯電話から、おばさんのトーンの高い声が聞こえています。
婆ちゃんだけでも家に泊めて、一足先におじさんに会わせたいと言っているようです。

 

 

「おら泊まらねえ。ダメダメ、明日行くからって」
婆ちゃんはおじさんに会いたいのはやまやまだけど、お宅に泊まるのは不安です。
いくら大丈夫と言われても、夜中に何度もトイレに立つので、知らない家の中で迷ってしまいます。
万が一のためにおむつも当てているけれど、それはそれで、また気を使うのです。
「そうだ婆ちゃん、乗り物酔いになったという事にしたらどう?ね、したら、明日行くという理由になるっしょ」
「んだな」
まもなく、おばさんと娘さんが向かえに来ました。

 

 

「来た来た、婆ちゃん布団に入って!」
「来たか!」
婆ちゃんは、今まで腰掛けていたベッドの中に潜り込んで毛布をガバ!コンコン・・
最初に入ってきたのは娘さんでした。
「おばさん、飛行機に酔っちゃったの?」と訪ねました。
婆ちゃんは「あら〜百合子さんどうもねえ(有り難うね)。なんだか気持ち悪くてよ・・おら、明日会いに行っから今日はいいわ」とちょっと か細く言いました。

 

 

するとそこへおばさん(おじさんの奥さん)が入ってきました。
「お姉さん!」
「おや、とし子さん!久しぶりだねえ!」
「お姉さん、大丈夫?」
「大丈夫だあ〜、あんたたちに会いたくて北海道から来たさ」
テンションが上がってきちゃいました。
ベッドから起き上がり、楽しい会話の始まりです。
あーでもないこーでもない、話しの花が花盛り。うわあ・・乗り物酔いだったはずが、いきなり治っちゃったよ・・・
「お姉さん!、それじゃあ今晩はウチに泊まりましょ!ね!」
「・・・・・・・・・・・・とし子さん、そりゃダメだ」
「いいじゃないの、ね!」
「いやダメだ、ダメダメダメ!」
婆ちゃんの必死の抵抗に、遂にはおばさんも根負けです。

 

 

見送ったホテルの玄関先で、おばさんは私に「お姉さんがあんなに頑固だとは知らなかったわ。ぽぷらさんは大変ねえ」
と、ほとほとあきれ顔。
「いえいえ、それじゃあ明日お宅にお邪魔しますので、ホホホ・・」
婆ちゃんの必死の防衛のおかげで、嫁の私のおカブが、ちゃっかり上がっちゃったとさ。
つづく・・

 

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2 Comments

  1. へろへろ

    うちのじいさんとばぁちゃんも夜中に交互に何度もトイレに行ってます。いつ寝るの?って思う時があります。眠りが浅いから昼間うたた寝しちゃうんですよね。親戚のお家とはいえ気を使っちゃいますよね。

    Reply
  2. ぽぷら

    へろへろさんへ
    まったく同じです。
    だから、よそのお宅に泊まりたくなかったんだと思います。
    いづれ、自分も行く道なのだと思う時があります。

    Reply

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