北海道・札幌発・だべさ通信5

婆ちゃんの心臓 電池交換

婆ちゃんの心臓の鼓動を助けているペースメーカーの検査をしました。
ペースメーカーは目薬くらいの大きさで胸の皮膚の下に入っています。

「さあてと、おばあちゃん。最近はどうですか?痛いところとか悪いところはありませんか?」
先生は、婆ちゃんにゆっくりと話しかけました。

「せんせ、私ね、ヒ〜ザが痛いんですよ。あと悪いのは、こんじょ!(根性=性格)ホーホッホッホ」
婆ちゃんは、左手を口にあて、右手で先生にシュっと手招きして自分でウケてます。

先生は、コリャまいったな・・という表情をしてから、婆ちゃんにゆっくり話しかけました。
「ペースメーカーの電池なんだけどね、そろそろ交換した方がいいと思うんですよ」
今までウケてた婆ちゃんはピタっと神妙になっちゃいました。
それから「私はしたくないんだけどねえ」と言いました。

 

 

先生・・・「しないとさ、電池が切れたら困るでしょ」
婆ちゃん・・・「どしたらいいべね〜」私の方をチラリと見ました。

 

先生・・・「電池、だいぶ減ってきているしね」
婆ちゃん・・「はあ〜やっぱしね~」また私の方をチラリ。

 

先生・・・「このままだと、電池がもつのはあと半年くらいかな」
婆ちゃん・・・「どしたらいいべね~」またまたチラリ。

 

今日は電池の交換日を決めるために来たのに、婆ちゃんは ”どしたらいいべね~” と ”はあ〜やっぱしね~” を繰り返しては、
私の方をチラチラと見るばかりです。

 

先生・・・「それじゃあ予定はっと・・・。早い方がいいかな〜?」
モジモジしている婆ちゃんに、嫁のダメ押しが。
「そうですね、お願いします」
『やっぱしやるのか〜〜〜〜・・・』と婆ちゃんの丸めた背中が言ったけど、こればかりは、やらないわけにはいかないもね。

 

「せんせい、それやるときって痛いんでしょ?」
と力を落とした婆ちゃんに、先生はニヤっとしてから、

 

「そうですね、痛いのは麻酔の注射の時だけですよ」と言いました。
「はあ〜やっぱしね~・・・」
私は最近、鬼の嫁になる自分がちょっと怖い。


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