北海道・札幌発・だべさ通信5

婆ちゃん輸血パワー

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婆ちゃんは畑で大根を片付けていました。
でも、病院の予約が11時半なので、洗った大根を物置の入り口のコンクリートの上に置いて出かけました。

 

 

先生は、血液検査の結果を見て驚いた様子で言いました。
「おばあちゃん、貧血がかなりありますよ。ふらつかないで歩けましたか?」
すると婆ちゃんは
「ふらつくのよせんせ。わたし、ヒザが痛いからさ〜〜ココが痛くてふらつっくもなあ」と言いました。

 

 

先生は、今度は婆ちゃんの下まぶたを見て
「こんなに貧血なのに、色は悪くないから、びっくりだなあ」と言うと、
婆ちゃんは
「せんせ、私、目は悪いんです。ぼやけるし、目ヤニは出るし、歳とるといい事ないねえせんせ」と言いました。

 

 

「おばあちゃん、輸血していって下さい」
「!!・・・・・・・・」
予想外の展開に、私も婆ちゃんも戸惑ったけど仕方ありません。
ベッドに寝かされ輸血が始まると、婆ちゃんは言葉少なになりました。
そのうち、窓から差し込んでいた日差しは消えて、廊下のざわめきも静かになりました。

 

 

「おら、なしてこんなふうになってしまったんだべ。トメさんも逝っちまったし、は~もう大根なます(酢の物)は食べられねえ」と、大好きな大根なますはダメなのだと思い込み、天井を見上げて悲しげです。
あたりがすっかり暗くなったころ、看護士さんが ”はい、終わりましたよ” と優しく声をかけてくれました。
婆ちゃんは、
「あ〜楽になった、大根大根」と言いながら、上着の袖を3回くらいシュッシュッと空振りしてから腕を通して、一刻も早く家に戻りたい様子です。

 

 

家に着くなり、大根に直行!
「母さん、大根、物置さ入れれ」と言ったかと思うと、大根をボンガボンガと、今朝より早いスピードで私に転がします。
輸血効果恐るべし。

 

 

「大根の酢の物はダメなんでなかったの?」
と言う私の問いかけには
「・・・・・・・・・」
まったく聞こえなかったらしい。

 

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